リーグ優勝8度、日本一6度――。1986年から94年の間、森祗晶監督が率いた黄金時代の西武を振り返ると、がっちり投手力を整備していたことに気づく。采配を振るった9年間のうち、88年(3位)を除き、チーム防御率は常に第1位であった。当然ながら失点も88年以外は必ずリーグ最少であった。その森西武を支えた投手の勝利数10傑は以下だ。
1位 渡辺久信(88~94年)106勝81敗
2位
工藤公康(86~94年)102勝47敗
3位
郭泰源(86~94年) 100勝51敗
4位
石井丈裕(89~94年)52勝34敗
5位
渡辺智男(89~94年)41勝25敗
6位
松沼博久(86~90年)34勝29敗
7位
潮崎哲也(90~94年)33勝14敗
7位
東尾修(86~88年) 33勝29敗
9位
鹿取義隆(90~94年)32勝10敗
10位
新谷博(92~94年) 22勝17敗
トップの3人はいずれも森監督が采配を振るった9年間、西武のマウンドに立ち、通算100勝していた。郭は91年、石井丈裕は92年、工藤は93年のMVPに選ばれている。9位の鹿取は32勝のほかに69セーブを挙げ、こちらは第1位。同2位は潮崎の32セーブだ。
106勝で最多勝の渡辺久は86年に16勝、88年に15勝、90年に18勝でリーグ最多勝になった。ただし、88年は
日本ハムの
西崎幸広、
松浦宏明とタイで、90年は近鉄の
野茂英雄とタイである。
防御率1位には工藤が87年(2.41)、93年(2.06)と2度ランクされたが、91年には渡辺智(2.35)、94年には新谷博(2.91)も1位になっている。勝率1位には工藤が87年(.789)、91年(.842)、93年(.833)と3度。86年には渡辺(.727)、郭が88、94年(.813、.722)と2度、92年には石井(.833)がなっている。
写真=BBM