6月19日に開幕するプロ野球に先駆けて2日から行われた練習試合。最大でも12試合の戦いだったが、週刊ベースボールの各球団担当がMVPを選出した。プレシーズンで輝いた男は、2020年シーズンを盛り上げる男だ!
埼玉西武ライオンズ

今年をエースへの足掛かりとなるシーズンにしたい
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今井達也投手
明らかに昨季より直球の力強さが増しているのが今井達也投手です。6月10日の
楽天戦(メットライフ)に先発し、5回4安打1失点。初回には自己最速を更新する155キロで
茂木栄五郎選手から空振り三振を奪うなど6奪三振をマークしました。「強い真っすぐを大胆に、というのが自分のスタイル」と言うとおり、細かい制球を気にせずに投げ込む直球は魅力十分。変化球のキレも増し、今季は確実に白星を挙げて貯金を稼いでくれそうです。
福岡ソフトバンクホークス

適時打9本と勝負強さも際立った
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上林誠知外野手
今年の“ばやし”は違います! オフシーズンに自分を見つめ直して心身ともにパワーアップ。3月の練習試合で背中に死球を受けたときはヒヤッとしましたが、もう心配ご無用です。6月の練習試合では全12試合に出場し打率.347、マルチ安打7度と好調をキープ。何よりも力むことなくボールにコンタクトして素直にはじき返しているのが、状態の良さを感じさせます。開幕後も安打量産、ばやしスマイル&ばやし筋増量、間違いなしです!
東北楽天ゴールデンイーグルス

今季から新たに加わった心強い右腕だ
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涌井秀章投手
練習試合では6月3日の
DeNA戦(横浜)、10日の
西武戦(メットライフ)の2試合に登板し、計7イニングをゼロ封。練習試合MVPはこの右腕で決まりだろう。「チームの優勝に向かって貢献しつつ、自分の成績も求めていきたい」と意気込んでおり、万全な状態でシーズンに臨んでくれそうです。指揮官が
則本昂大投手とともに先発陣の柱と認めるほど信頼は絶大。
ロッテから加入した新戦力が、チームの推進力となりそうです。
千葉ロッテマリーンズ

下位打線から好機を生む藤岡
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藤岡裕大内野手
安定感が際立ちました。練習試合11試合で9安打を放って無安打は3試合、連続ノーヒットはなし。2試合連続弾を放つなどパンチ力も披露しました。もともとアグレッシブな走塁に強肩を生かした守備は魅力十分。そんな“九番・遊撃”が、バットでも結果を残せば、今季は下位から好機をつくる試合が増えていくはず。インパクトある成績でなくても、長いシーズンを戦う上では好不調の波が小さいほうが重要なのです。
北海道日本ハムファイターズ

パンチ力ある打撃で大暴れ。最高の状態で開幕へ
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大田泰示外野手
約3カ月の延期期間を有効活用し、大爆発の予感が漂っているのが大田泰示外野手です。当初の開幕前のオープン戦では打率も上がらず、本塁打もゼロと不振に苦しんでいましたが、自主練習期間中にスイング軌道、フォームの微調整を重ねて完全復調。練習試合最後のカードとなった6月13日の
巨人戦(東京ドーム)でも圧巻の特大アーチを放つなど「恐怖の二番」が面目躍如。4年ぶりのVへ向け、開幕ダッシュのキーマンになってくれそうです。
オリックス・バファローズ

推定160メートル弾を放ったT-岡田
・T-岡田外野手
「完璧でした!」を話した超特大弾。6月12日の
阪神戦(京セラドーム)で7階席を超える推定160メートル弾を放つなど“浪速の轟砲”の調子が上向きです。練習試合での一発は、この特大弾だけでしたが、好機の場面ではきっちり中前に弾き返など状況把握も◎。
西村徳文監督は「いきなりT(-岡田)だと怖い」と一番や二番起用も試すなど、背番号55の復活はチーム力向上に直結するとあって、シーズンでも豪打に期待です。
写真=BBM