2019年のセ・リーグ最多本塁打のタイトルは、43本塁打を記録した
DeNAの
ネフタリ・ソトが受賞した。ソトは2018年にも41本塁打で同タイトルに輝いており、これで2年連続の本塁打王となった。では、ソトと同じように連続して最多本塁打のタイトルを獲得した助っ人は過去何人いるのだろうか? 今回は「助っ人の連続最多本塁打王記録」について調べてみた。
実はソトで9人目。意外と少ない連続タイトル受賞

DeNA・ソト
2リーグ制となった1950年以降で、連続して「最多本塁打」のタイトルを受賞した助っ人は以下の9人。
チャーリー・マニエル(近鉄)1979~1980年
ランディ・バース(
阪神)1985~1986年
オレステス・デストラーデ(
西武)1990~1992年
ラルフ・ブライアント(近鉄)1993~1994年
ナイジェル・ウィルソン(
日本ハム)1997~1998年
タイロン・ウッズ(横浜)2003~2004年
タフィ・ローズ(近鉄・
巨人)2003~2004年
ウラディミール・バレンティン(
ヤクルト)2011~2013年
ネフタリ・ソト(DeNA)2018~
( )内は受賞当時の所属チーム NPBで初めて「連続して最多本塁打のタイトルを受賞した外国人選手」は、赤鬼の愛称で知られるチャーリー・マニエル。1979年にヤクルトから近鉄に移籍したマニエルは、97試合の出場ながら37本塁打を放ち、自身初の最多本塁打のタイトルを獲得。翌1980年は118試合に出場して48本塁打を記録。チームのリーグ連覇に貢献し、2年連続のタイトル受賞となった。
1985年、1986年と2年連続で三冠王になった阪神のランディ・バースも、言うまでもなく連続して最多本塁打のタイトルを獲得した選手。また、オレステス・デストラーデとラルフ・ブライアントという、毎年のように最多本塁打のタイトルを争った助っ人2人も、仲良く連続受賞を経験している。
パ・リーグではナイジェル・ウィルソンが1997年、1998年と連続受賞したが、それ以降は助っ人による同一リーグでの連続受賞はない。一方のセ・リーグは、2000年代に入ってからはタイロン・ウッズ、ウラディミール・バレンティン、昨年のネフタリ・ソトとコンスタントに連続受賞者が出ている。

西武・デストラーデ
過去の連続受賞者のうち、デストラーデとバレンティンは「3年連続」で受賞した助っ人だ。現在2年連続受賞中のソトは、今季この2人に並ぶ3年連続に挑戦することになる。もし3年連続となれば、デストラーデとバレンティンが達成できなかった(デストラーデはブライアントに、バレンティンは
広島の
ブラッド・エルドレッドに4年連続を阻まれている)前人未到の4年連続への挑戦につながるので、ぜひとも期待したいところだ。
ちなみに、最も多く最多本塁打のタイトルを獲得しているのはタフィ・ローズで通算4回。しかし、意外なことにローズは同一リーグで連続受賞したことはない(03~04年に近鉄、巨人で別のリーグで受賞)。また、最多本塁打の連続受賞は
王貞治の13年連続がNPB記録。おそらくこの記録は今後も破られることはないだろう。
新型コロナの影響で開幕が遅れたが、ようやく6月19日に2020年シーズンの幕が開いた。120試合と例年より23試合少ない中でソトは何本の本塁打を放つのか。果たして3年連続の本塁打王になれるのかに注目だ。
文=中田ボンベ@dcp 写真=BBM