
6月19日、雨の中で同点弾を放った山田哲
ヤクルトは2日連続、同じ形で初回に2点を奪った。雨が降る中での開幕となった6月19日の
中日戦(神宮)は、1回表に
ビシエドの2ランで先制を許したが、その裏にすぐさま逆転。先頭の
坂口智隆が二塁への内野安打で出塁すると、二番・
山田哲人が、中日・
大野雄大の147キロのストレートを左翼スタンドにたたき込んだ。翌20日の同戦も、初回に坂口がファウルで粘りつつ、
吉見一起の9球目を右前打とすると、続く山田がバックスクリーンへたたき込んだ。
高津臣吾監督は「坂口もよく出塁してくれますし、哲人の2試合連続っていうのは、チームにとってすごく大きな、勢いをつけてくれたホームランだったと思います。打線は今のところ、すごく機能しているんじゃないかなと思いますね」と満足げな様子だ。指揮官は春季キャンプから「僕は送らないので」と、犠打を多用しない考えを明かし、山田を“攻撃的二番”に据える構想を示していたが、開幕カードからさっそく力を発揮した。
バレンティンが抜けて攻撃力ダウン、四番・
村上宗隆へのマークも心配されたが、故障から復帰の坂口と、山田の一、二番コンビの“速攻”が打線を盛り立てている。
文=依田真衣子 写真=榎本郁也