これもスラッガーの宿命だ。7月22日、
ロッテ戦(メットライフ)。0対2で迎えた6回一死二塁で打席に入ったのは西武の四番・山川穂高だった。一発が出れば同点の場面。
小島和哉-
柿沼友哉のロッテバッテリーは外へチェンジアップ、チェンジアップ、ストレートでカウント1ボール2ストライクとする。4球目。選択したのは内角へのカットボール。しかし、小島の左腕から投じられた1球は変化がつき過ぎ、山川の右ヒザへ。苦悶の表情を浮かべた山川だが、これは実に今季8個目の死球となった。
もちろん、パ・リーグ1位の数字になる。2位は同僚の
木村文紀の3個。3位には
鈴木大地(
楽天)をはじめ14選手が2個で並んでいる。セ・リーグ1位は
會澤翼(
広島)の4個。12球団を見渡しても、ダントツで山川は投手からぶつけられていることになる。
7月22日時点、西武は27試合を消化しているから120試合に換算すると約36個。このペースを保つと、シーズン最多記録になる。
【シーズン死球BEST5】
1位 28個 ラロッカ(
オリックス=2007年)
2位 24個
岩本義行(大洋=1952年)
3位 23個 ラロッカ(広島=2004年)
3位 23個
ガイエル(
ヤクルト=2007年)
5位 22個
城島健司(ダイエー=2004年)
5位 22個
渡辺直人(楽天=2008年)
5位 22個
中村奨吾(ロッテ=2018年)
1位は28死球のラロッカ(オリックス)だ。2007年のパ・リーグは144試合制。ラロッカは136試合の出場でシーズン最多記録に達していた。2位の岩本は24死球だが、1952年のセ・リーグは今季と同じ120試合制。岩本は全試合に出場している。現在、
柳田悠岐(
ソフトバンク)と並び
浅村栄斗(楽天)の11本塁打に続く9本塁打を放っている山川。“死球禍”をかいくぐり、3年連続キングの座に就くことができるか。
写真=BBM