一昨年、創刊60周年を迎えた『週刊ベースボール』。現在、(平日だけ)1日に1冊ずつバックナンバーを紹介する連載を進行中。いつまで続くかは担当者の健康と気力、さらには読者の皆さんの反応次第。できれば末永くお付き合いいただきたい。 高橋重行の米球界入りはどうなる?

浜浦の日本復帰は太平洋だった
今回は『1972年2月7日号』。定価は90円。
1月16日の外電で大洋の
高橋重行投手がSFジャイアンツと契約と出た。
これにびっくりしたのが大洋。高橋は前年秋に渡米して教育リーグに参加、テイラー外野手とのトレードが内定していたが、シピンの獲得もあって話がつぶれていた、はず。
森社長は、
「高橋君は大洋と契約をしているので、今年も大洋でやりますよ。シピン獲得の際、ジ軍関係者に骨を折ってもらったんで、勝手に高橋をくれるものと思い込んだのかな」
と話していた。果たしてどうなるか。
一方、正式に決まったのが、このSFジャイアンツ、
フランク・ジョンソンと
ロッテの
浜浦徹投手のトレード。史上初の日米交換トレードだ。
浜浦は前年の渡米時にブルペンでピッチングしているところをSFジャイアンツ関係者が一目惚れしたらしい。
一方、ジョンソンに関しては、どんな選手かほとんど情報がなかったようだ。
中村長芳オーナーは、
「日米交換トレードというのは初めてのことで、日本にもアメリカにも協約がない。2選手が一度、自由契約になって契約する形にしました。浜浦君はこれで完全にジャイアンツの選手になったわけで、何年か先に戻すことは考えていない」
と話していた。
一方、浜浦はこう語っている。
「できたらシーズン後半にはメジャーに上がりたい」
マッシーの再来なるか。
では、またあした。
<次回に続く>
写真=BBM