若手が着実にレベルアップ

俊足巧打のドラフト3位ルーキー・高部が安打を量産。優勝争いの最中の10月には一軍に昇格した
ロッテ二軍
イースタン・リーグ4位
70試合34勝31敗5分、勝率.523
粘り強い戦いでパ・リーグ2位に入り、“チーム力”を示した今季だが、それは決して一軍だけの話ではない。ファームで腕を磨く若手も虎視眈々とチャンスを待った。チーム成績こそ4位に終わるも、一軍での飛躍を期したナインは、着実にレベルアップした。
ドラフト3位の
高部瑛斗が安打を量産し、7月16日のイースタン・
DeNA戦(ロッテ浦和)で一軍実績のある
藤岡好明からサヨナラ本塁打。同22日の
西武戦(ロッテ浦和)では右、中、左と打ち分け、1試合5安打をマークするなど打率.344のハイアベレージを残すほか、50メートル走5秒8の俊足も武器に14盗塁を記録した。
高卒2年目の
藤原恭大も7本塁打、14盗塁と持ち前の思い切りの良さを披露。投手でも、高卒2年目右腕の
古谷拓郎が2勝を挙げて成長を示している。
若手だけではない。一軍実績もある
加藤翔平も開幕からファームで昇格のチャンスを待ち、打率.345で好調を維持し続けた。
一軍の力にもなった。10月上旬、主力が相次いで新型コロナウイルスに感染すると、加藤、高部、藤原らが一軍へ。この好機に藤原がレギュラーをつかみつつあるなど、高い意識で飛躍を期すファームの選手たちの熱は一軍舞台で感じさせている。
大きな注目を集めた最速163キロを誇るドラ1右腕・
佐々木朗希は、開幕から一軍帯同で、最後まで実戦登板はなかったが、同じく高卒右腕の
横山陸人が着実に実戦経験を積むなど、多数いる期待の若手たちが懸命にアピールを続けた。
写真=BBM