育成と勝利を両立

ソフトバンクを下して初のファーム日本一を決め、奈良原二軍監督が3度、宙を舞った
楽天二軍
イースタン・リーグ1位
79試合42勝28敗9分、勝率.600
昨季は
三木肇二軍監督の下、球団初となるイースタン・リーグ制覇を成し遂げた。三木監督が一軍の指揮官となり、新たに
奈良原浩氏が二軍監督の座に就くことになったが、前年からの良い流れは変わることなく、見事に2連覇を達成した。
タイトル争いに絡むような選手はいなかったが、逆にその事実がチーム力の充実を物語る。開幕当初は雨天中止が相次ぐ中で3連勝と好発進。7月には7連勝をマークするなど首位を快走した。9月に入ると一時は
DeNAにゲーム差なしまで追い上げられるも、その後の6連勝で突き放し、9月25日の
巨人戦(ジャイアンツ)に勝利すると、2位・
ロッテに今季最大となる5ゲーム差をつけた。この間には3分けが含まれており、粘り強く戦った。
昨年に続き、2年連続で出場したファーム日本選手権でも力を発揮した。日本一連覇を目指すソフトバンクを相手に、先発の
西口直人の好投もあり6対4で勝利。球団創設16年目で初のファーム日本一を成し遂げている。リーグトップのチーム打率.280をマークした打線の援護も頼もしいものだった。
投手ではドラフト6位ルーキーの
瀧中瞭太が先発として7試合に登板して防御率3.18と結果を残し、一軍でもプロ初勝利を含む2勝を挙げた。攻撃陣でも同2位の高卒新人・
黒川史陽が57試合に出場してリーグ6位の打率.297と健闘。難しいとされる、育成と勝利を両立させてのリーグ連覇は価値のあるものとなった。
写真=BBM