
今季は120試合に出場して打率.270、1本塁打、21打点、18盗塁をマークした源田
メジャー移籍した
秋山翔吾(レッズ)の後を継ぎ、今季から
西武のキャプテンの座に就いたのが
源田壮亮だ。「やっとキャプテンらしいキャプテンが誕生した」とベテランの
栗山巧が評するほど、バランス感覚に優れた男がチームの先頭に立った。
「チームの和は大事にしたいと思っています。みんなで前を向いて戦えるような雰囲気作りは、周りを見ながらやろうとは考えていますね」
3連覇を目指して臨んだ今季、開幕からチームは苦闘が続いた。主力打者が軒並み不振に陥り、打線が爆発力を欠いたのも原因の一つだ。源田自身も思うように調子が上がらず、打率は低空飛行。しかし、そんなときでも決して下を向かなかった。
「苦しい時期がありましたが、チーム全体が暗くならないように心掛けていました。とにかく、練習中から明るく、ライオンズらしく。そういった意味で、キャプテンになって、今まで以上に周囲の選手の表情を気にするようになりましたね」
来季も引き続きキャプテンを務める。「連覇が途切れてしまったので、このまま終わってしまうのは嫌でしたし、引き続きキャプテンをやりたい気持ちは強かったです」と心に炎をともしているが、V奪回を果たすために立ちはだかるのは日本シリーズ4連覇中の
ソフトバンクだ。
「僕は今季、対ソフトバンクで打率.188とまったく打てなかったので、対策を練る必要があります。ソフトバンクの投手陣が優れているのは誰もが分かっていることなので、どうアプローチしていくか考え直さないといけません。僕が少しでもソフトバンク戦での打撃成績を上げて、それが勝利に結びつけばと思います」
キャプテン2年目の源田に期待したい。
文=小林光男 写真=BBM