フォーム固めを最優先
今季、ドラフト1位で西武に入団した渡部(球団提供)
桐蔭横浜大学から2020年のドラフトで1位指名されて入団した
渡部健人。野手としての1位指名が2013年ドラフトの
森友哉以来とあって、その期待は大きい。
春季キャンプはB班に参加し、プロの選手たちの中で心身ともに鍛えられた。4月4日には一軍昇格を果たしたが、初めての打席では、結果を出さなければいけないというプレッシャーからか「何も考えられなかった」と振り返った渡部。プロ入り初本塁打は放ったものの、その後は思うような結果を残せず、同19日に抹消。今は、ファームで鍛え直す日々だ。
ファームでは、結果を残すことよりもフォームを固めることを優先。それができるようになれば自然と結果もついてくると思うからだ。
「打ちに行くときに横に力が逃げないように意識しています。重心が上がらないように横にスライドさせるイメージです。それをそのままぶつけることで、球を真っすぐとらえられるようになりました」と現在、イースタン・リーグトップを快走する9本塁打と好調の要因を明かした。
タイミングを早めに取り、そこからはっくりと体を動かすイメージ。すると、ボールがしっかり見えるようになり、高めの球に手を出さなくなった。
「振ると決めたら中途半端なスイングはしない。三振でもいい、という気持ちで強く振ることを心掛けています」
山川からのアドバイス
試行錯誤しながら最適な打撃フォームを探していく(球団提供)
少し前、
山川穂高がファームでリハビリをしていた約1カ月の間、ゆっくり話をする時間ができ「最終的には自分のフォームを自分で見つけないといけないよ」とアドバイスをもらった。コーチからのアドバイスに自分でアレンジを加え、フォームが固まりつつあるいま、打率は.264。さらにアベレージを上げて自信をつけていきたいところだ。
直近の数字の目標は本塁打が25本、打点が50。これは“ファームでの”目標だが、山川が1年目に圧倒的な数字を残していたと聞いて、「当時の山川さんを超えたいんです」と語気を強めた。
本来居るべきなのは一軍の舞台。今は、この場所で揺るぎのない自信をつかみ、一回り大きくなって昇格した暁には、あの日の悔しさを一軍の舞台で晴らしてみせる。
西武ライオンズ広報部