圧巻のパフォーマンス

楽天戦でシーズン16号。打って当然とばかりの表情も頼もしい
「ブン!」という音とともに打球がライトスタンドに飛び込んだ。
阪神・
佐藤輝明が放った交流戦新人本塁打記録を更新する6本目の本塁打は、昨年まで
ヤンキースで先発の一角にいた
田中将大からだった。6月12日の楽天戦(楽天生命パーク)の6回表二死から先発・田中将が投じた135キロのヒザ元のスライダーを「少し詰まった」と言ったが、それでも打球はライナーでスタンドに飛び込む。
「日本を代表する田中投手から打てたことは、素直にうれしいです。自分の強いスイングがどれだけできるのかなと思ってうまくいきました」
パ・リーグの強力投手陣を相手に、虎の黄金ルーキーはさらなる輝きを放った。5月28日の
西武戦(メットライフ)ではセ・リーグ新人では
巨人の
長嶋茂雄以来63年ぶりの1試合3本塁打。うち2本は西武のエース・
高橋光成からだ。3本目は9回表7対7の場面、
ギャレットから154キロ真っすぐを右中間に勝ち越し3ランと圧巻のパフォーマンスを見せた。
6月6日の
ソフトバンク戦(甲子園)の9回裏には右中間スタンドに新人最多本塁打となる5本目の本塁打を放った。そして12日の田中将からの本塁打で交流戦新人戦最多打点「12」タイに。本塁打だけでなく打点もしっかりと挙げるなど活躍を見せた。
一方で、もう一つの特徴である三振は交流戦最多の28を更新。それだけパ・リーグの各チームからマークをされ、かつ最後まで豪快なフルスイングを貫いた証拠でもある。
写真=BBM