通算Aクラスはパが5球団

6月1日の巨人戦で勝利し、球団通算5500勝をマークした藤本監督率いるソフトバンク
交流戦の戦いが熱を帯びているが、今回は12球団の昨季終了時点における通算成績をあらためて振り返っておこう。
ご存じのように交流戦ではパ・リーグが圧倒的に強い。昨季は49勝48敗11分けでわずか1勝差ながら2009年以来、12年ぶりにセ・リーグが勝ち越したものの、それまではパが大きく勝ち越していた。
当然、12球団別の通算成績を見てもそれが分かる。勝率5割を超えているのは.522で4位の巨人とジャスト5割で7位の
中日だけ。下位6球団のうち5球団をセが占めている。パで唯一、通算Bクラスは.471で9位の
楽天だが、これは交流戦が始まった2005年が創設1年目だったことが響いている。レギュラーシーズンは38勝97敗1分けと大きく負け越したが、交流戦でも11勝25敗、借金14で最下位と大敗を喫している。
通算で最下位となっているのは
DeNA。11位の
広島もだが、勝率で4割台前半というのはあまりにつらい。ともに5度ずつ最下位があるが、今年は巻き返すことができるか。
通算Aクラスは巨人以外はパの5球団が独占。中でもソフトバンクの強さが際立ち、なんと勝率は6割超えの.619と圧倒的だ。2位は初代王者に輝き、翌年も連覇を果たした
ロッテだが、ソフトバンクには大きく水をあけられている。
昨年、セがパを上回ることができた理由の一つがソフトバンクの不振だった。毎年のように大きく勝ち越し、実に15年間で半数以上となる8度の優勝を果たしていたが、昨年は5勝9敗4分けと負け越して11位に沈んだ。勝率5割を下回るのは9年ぶり3度目のことだった。
昨季はレギュラーシーズンも4位に終わって
工藤公康監督から
藤本博史新監督となり、今季は本来の姿を取り戻した感がある。6月2日現在、6勝3敗で交流戦首位タイ。無類の強さが戻った感もあり、そのままレギュラーシーズンでも突っ走ってしまうかもしれない。
パが例年どおりの強さを見せるのか、セの昨季の勝ち越しがフロックではなかったのか。パ対セの戦いから目が離せない。
写真=BBM