NPB2000安打への道程

41歳となる糸井は阪神の貴重な戦力となっている
今回はベテランたちの奮闘を見ていこう。まずは打者編だ。今季で40歳になる選手を含めて40代の現役打者は6人いるが、そのうち4人はNPB通算2000安打という大きな目標がある。ちなみに全員セ・リーグだ。
7月に41歳となる阪神の
糸井嘉男は昨季の大不振からは抜け出した。5月中旬から徐々に調子を落としてはいるが、貧打にあえいでいた阪神打線の中ではしっかり戦力として機能している。「2000」までは残り248安打だが、現実目標にすることができるかどうかは今年どれだけ安打を上積みできるかが勝負だろう。
こちらも開幕からスタメンを張り、NPB単独での2000安打も時間の問題かと思われていた
ヤクルトの
青木宣親は、開幕から調子が上がらずついに二軍落ちとなった。調整の意味合いが強く再びチャンスは訪れるだろうが、若手の台頭が著しいだけに完全復調が求められるだろう。
同じくヤクルトの
内川聖一も同様だ。すでに2000安打はクリア済み。二軍戦では現役最多安打の格の違いを見せており、いずれ一軍に上がってくるかもしれないが、出番は限られるかもしれない。
巨人の
中島宏之も2000安打に手が届くかどうかの瀬戸際だ。無類の勝負強さを誇り、球団最年長での満塁弾を放つなど存在感を発揮しているが、スタメン出場は限られている。いかに出場機会を得ることができるかがカギになる。
10年ぶりの古巣復帰となった
DeNAの
藤田一也は代打の切り札として渋い働きを見せている。
苦しいのが球界最年長、45歳となった
中日の
福留孝介だ。開幕スタメンを飾り、その後も代打を中心に出場を続けてきたが、5月下旬に26打席目にしてようやく初安打が出た。精神的支柱としてもベンチに欠かせない存在だが、残り50本を切ったNPB単独での「2000」は茨の道になってきた。
2000安打へのカウントダウンも含め、もがきながらも輝きを放つベテランたちの活躍を追っていくのも味わい深いだろう。
写真=BBM