
9月19日の引退セレモニーでの内海
2022年イースタン・リーグ最終戦となる10月2日の
巨人対
西武(ジャイアンツ)で、今季限りで引退を表明した
内海哲也がラスト登板することが分かった。
西武では、すでに9月19日の
楽天戦(ベルーナ)で引退試合を行い、試合後には盛大なセレモニーも行われたが、キャリアの最後は入団した04年から18年までの15年間在籍し、エースとして栄華を極めた古巣・巨人のホームマウンドに立ち、プロ野球人生を締めくくることになりそうだ。
18年オフ、巨人にFA移籍した
炭谷銀仁朗(現楽天)の人的補償で西武に移籍した内海。巨人時代は11年、12年と2年連続でセ・リーグ最多勝に輝いた実績はもちろん、それ以上に、その野球への真摯な姿勢と仲間思いかつ恩や謙虚さを大切にする人間性で、チームに「和」というかけがえのない財産をもたらした。その功績を、いまなお誰もが称賛する。偶然とはいえ、人生最大ともいえるターニングポイントを、最も思い出深い場所、愛着あるチームが対戦相手という形で迎えられる運命的な境遇は、そうした人間性によって自らが手繰り寄せた巡り合わせに思えてならない。
現時点で内海の唯一の心残りであろう、巨人ファンへの直接の引退報告を果たせる機会に恵まれた。19年間の現役生活に別れを告げるラストマウンド。内海にとってもファンにとっても、この上なく格別なものになるだろう。
写真=BBM