「KEIO 日本一」という不変のテーマ

慶応高・清原は打撃好調をキープしてセンバツの開幕を迎えた
センバツ高校野球大会が3月18日、
阪神甲子園球場で開幕した。慶応高(神奈川)は5年ぶり10回目の出場。初戦(2回戦)は大会第4日の第3試合(3月21日予定)に組まれ、昨夏の覇者・仙台育英高(宮城)と対戦する。
1時間30分遅れの10時30分から始まった開会式では、選手18人が元気に行進。森林貴彦監督はこう話した。
「開会式と第1試合(東北高-山梨学院高)を見学して、甲子園で試合をするイメージがより鮮明になってきました。残り少ない時間ですが、最善の準備を積み重ねます」
チームの攻守のカナメ、まとめ役である主将・大村昊澄二塁手(3年)は「いよいよだな、というワクワク感と緊張感が入り混じる思いです。もう1段階成長して初戦を迎えたいです」と気を引き締めた。
慶応高には「KEIO 日本一」という不変のテーマがある。主将・大村は説明する。
「森林さんは、選手主体で考え、うまくなるための環境をつくってくれています。自分たちの目標は日本一ですが、高校野球を変えたいという目的があります。自分たちの力で常識を覆す。新しい高校野球のあり方を示していきたい。口だけではダメ。結果を残してこそ説得力が出るんです」
森林監督は大村の言葉を補足する。
「『自分の野球』を、追求してほしい。やらされる野球ではなく、やる野球です。思考停止、指示待ち、横並び。この文化が染み込んでいるのが、日本の高校野球だと思うんです。多様性が求められる世の中で、こうした人間ではこの先、置いていかれます。もちろん、規律は大事ですが、一人ひとりが頭で理解し、取り組んでいく。野球の結果として、日本一。一方で日本一のチームの一員としてふさわしい人間性を身につけてほしいと思っています」
常識を覆す。チームの合言葉を体現しようと、率先して動いているのが
清原和博氏(元
オリックスほか)の次男・勝児三塁手(2年)だ。3月4日の対外試合解禁以降、打撃好調で3本塁打を積み重ね、高校通算11本塁打とした。昨秋の公式戦では主に七番だったが、この春の練習試合では五番に昇格。クリーンアップとして、打線のキーマンになりそうだ。
開会式を終え、清原は「とても気持ちが高まり、甲子園で1試合でも多く試合したいと強く思いました」とコメントした。
左腕・
仁田陽翔、右腕・
高橋煌稀、
湯田統真ら層の厚い仙台育英高の投手陣をどう攻略していくか、目が離せないところだ。
文=岡本朋祐 写真=宮原和也