3日続くタフな戦い

早大・小宮山監督は明大2回戦を、三塁ベンチで指揮。3回戦にすべてをかける[写真=矢野寿明]
早大は明大1回戦で先勝(5対3)も、2回戦(9月24日)を落とした(2対5)。1勝1敗。25日は勝ち点(2勝先勝)をかけた、勝負の3回戦である。
早大を指揮する
小宮山悟監督は、明大の85年ぶりの東京六大学リーグ4連覇を阻止するため「何が何でも勝つ」と同カードにかけてきた。寝る間を惜しんで「練りに、練ってきた」と、相手校の分析に時間を割いてきた。
早大としては、理想を言えば、連勝したかった。しかし、王者・明大の粘りは相当である。試合後、小宮山監督は「ぐったりです」と本音を漏らした。タフな戦いが3日続く。技術はもちろんだが、最後は精神面の戦いになる。
「学生にとっては良い経験。1勝1敗で、2つめの勝利をもぎ取るのは、しんどい。五分五分と見るかもしれませんが、明治のほうがアドバンテージはある。食らいついていく」
キーマンになるのは、1回戦で7回3失点と好投した右腕エース・
加藤孝太郎(4年・下妻一高)である。2回戦のベンチ入りを志願してきたが、小宮山監督は3回戦を想定して登録25人のメンバーから外し、コンディション調整に充てさせた。
「ミスをしない」。明大戦を前にして、小宮山監督はこの言葉を繰り返していた。1プレーの積み重ね。早大の初代監督・飛田穂洲氏が提唱した「一球入魂」を実践する場になる。
文=岡本朋祐