神宮で投げるたびに得た信頼

慶大・外丸は東大1回戦[9月30日]で今季3勝目を挙げた
絶対的な安心感がある。
慶大の右腕・外丸東眞(前橋育英高)は2年生にして、大黒柱である。東大1回戦(9月30日)を8回1失点で、今春の自己最多に並ぶシーズン3勝目(通算8勝目)を挙げた。
外丸は高校時代、3年夏の甲子園出場。AO入試を経て慶大に入学し、1年春から先発を任され、神宮で投げるたびに信頼を得てきた。
今秋は登板した4試合、すべてで試合をつくっている。立大1回戦は7回2失点で勝利投手、法大1回戦は7回途中2失点で勝利投手。法大3回戦は延長11回を無失点に抑えた(試合は0対0で延長12回、連盟規定により引き分け)。中4日で迎えた東大1回戦も、わずか1四球とテンポよくボールを投げ込んだ。9月30日時点で、防御率1.38はリーグ1位だ。
慶大・堀井哲也監督は、外丸が飛躍したきっかけとなった「ターニングポイント」を語る。
「今春の早大3回戦で1対0の完封。この試合でピッチングのコツを覚えたのではないでしょうか。1年生のときから、メンタルが崩れない。グラウンド、神宮球場、練習以外でも常に同じ気持ちで生活している」
驚くほどの剛速球があるわけではない。なぜ、抑えることができるのか。堀井監督は続ける。
「変化球を含めて、ストライクが取れる。ストライク先行でいけるのが武器。コントロールの不安がない。守っているほうも、ベンチもストレスが違います」
今秋は32回2/3を投げて8四死球。通算でも135回1/3で32四死球と、1試合平均2.1個であるから、守りやすいのも納得できる。
外丸は「低めに丁ねいに投げること。調子が悪い中でも、いかに抑えるか。その中でも使えるボールを探す。コンディションに左右されないようにしています」と淡々と語る。
下級生とは思えない落ち着きぶりである。外丸は、心のコントロールも優れているのだ。第6週(10月14日から)には、85年ぶりの4連覇を狙う明大戦が控えている。まずは東大2回戦をきっちりと戦い、1週を空けて、次カードへと弾みをつけていきたいところだ。
文=岡本朋祐 写真=BBM