四番でも気負わずに

法大の四番・浦は同点適時打[写真]、勝ち越し犠飛と2安打2打点の活躍を見せた[写真=矢野寿明]
[東京六大学リーグ戦]
10月7日(神宮)
法大6-1東大(法大1勝)
四番の仕事をきっちりと果たした。
法大・浦和博(4年・鳴門高)が東大1回戦(10月7日)で、1点を追う1回裏に二死三塁から中前へ同点適時打。3回裏の第2打席では一死一、三塁から勝ち越しの中犠飛を記録した。チームは6対1で先勝している。
「初回に1点を取られて、ウチの攻撃で1点を取りたかったので、ツーアウトからシングルが出て良かったです」
開幕から2カード、全6試合で四番を張っていた
内海貴斗(4年・横浜高)が発熱による体調不良で、登録メンバー25人から外れた。
浦が四番で先発出場するのは、13試合中11試合で同打順を務めた明大4回戦以来。初めて四番に座ったのは、レギュラーに定着した2年秋の明大1回戦(2回戦も四番)である。
「あまり意識せずに、四番でも気負わず、ゲームに入っていきました」
2年秋に一塁手の定位置を獲得した浦は、3年春、3年秋(右翼手)は全試合出場。しかし、副将となった4年春は途中出場が7試合で、先発は4試合にとどまり、24打数5安打、打率.208と低迷した。
「もう一度、レギュラーを取ろう、と、夏のオープン戦からスタメンに出ることだけを考えてきました。好不調の波が激しかったので、なくすように試行錯誤してきました」
この秋は開幕から7試合連続安打。チームトップの打率.423(26打数11安打)、1本塁打、5打点と、打線をけん引している。法大は今秋、立大との開幕カードを連勝で勝ち点を挙げたが、第3週の対慶大戦は1勝2敗1分で勝ち点を落とした。1週を空けた第5週、東大戦で弾みをつけて、V戦線に踏みとどまりたいところである。
「負けられない戦いが続きますが、良い意味で余裕を持ちながら、気負わないようにこころがけていきたいと思います。(自分の)数字は気にせず、勝負どころで一本打てれば。首位打者の可能性? 無理に気にせず、でも、気にしながらやっていきたいと思います」
ミート力に長ける浦。学生ラストシーズン、チームの勝利のために、バットを振る。
文=岡本朋祐