岡田彰布に並ぶ20号は出るか

早大1回戦を落とした慶大の主将・廣瀬は2回戦での雪辱を固く誓った[写真=矢野寿明]
[東京六大学秋季リーグ戦第8週]
10月28日(神宮)
早大3x-2慶大(早大1勝)
勝ち点(2勝先勝)を取ったほうが優勝の早慶戦。神宮には今季最多2万7000人の大観衆が集まった。
慶大は1点を追う9回表に2対1と逆転。だが、1点リードの裏を守り切れず、サヨナラ負け(2対3)を喫した。
早大が2020年秋以来のV王手。一方、慶大はあとがなくなった。
慶大・堀井哲也監督は「野球というのは、難しい。明日に切り替えて、明日につながる準備をしていきたい」と前を向いた。
背番号10を着ける主将・
廣瀬隆太(4年・慶應義塾高)は2日前のドラフト会議で、
ソフトバンクから3位指名を受けた。
「ドラフトが終わって、肩の荷が下りた。早慶戦に100パーセント、チームの勝利に向かっている」。心身とも充実の状態で臨んだ。慶大が21年秋以来のV奪還を遂げるには、まずは2回戦で勝利して、タイとするしかない。
廣瀬は4年生としての総意を代表して言った。
「明日、負けたら、慶應のユニフォームを着るのは最後になる。これからミーティングをして、今できることをしっかりやる」
廣瀬は歴代5位タイの通算19本塁打を放っている。20号の大台に乗せれば、早大・
岡田彰布(
阪神監督)と並ぶ4位タイとなる。
「自分が打って勝利することが一番ですが、そこではなく、4年間、やってきた仲間と野球がしたいので、どんな形でも勝ちたい」
堀井監督は上位打線を充実させるため、あえて廣瀬を二番に置く。1年春から数えて現役最多88試合目、早大2回戦に集中する。
文=岡本朋祐