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なぜドラフト6位? 鈴木誠也と重なる「新人王のダークホース」は

 

4月4日に一軍昇格


力強い打撃が武器の花田。コンタクト能力も高い


 中日が上昇気流に乗るきっかけをつかめない。4月19日の阪神戦(甲子園)で5対7と敗れて同一カード3連敗。開幕から阪神戦6連敗は球団史上初で、借金が今季ワーストの11にふくらんだ。さらに、打撃で猛アピールしていたドラフト6位の花田旭も19日に登録抹消に。17日の阪神戦に「六番・中堅」でスタメン出場した際に左翼・細川成也と交錯して左膝付近を負傷し、18日の同戦を欠場していた。

 攻守の中心選手である岡林勇希が「右太腿裏の肉離れ」で戦線離脱。代わりに4月4日に一軍昇格したのが花田だった。同日のヤクルト戦(神宮)でスタメンに抜擢されると、デビュー戦でマルチ安打をマーク。

「(昇格の)電話がかかってきたのは3日の試合が終わってから30分後でした。(ドラフト同期の)新保(新保茉良)の部屋にいて『電話がかかってくるぞ』と言っていたら本当にかかってきました。その瞬間が一番緊張しましたね。球場に着いて、井上(井上一樹)監督に『よろしくお願いします』と言ったときに『今日スタメンでいくぞ』と。緊張を良い方向に変えられたというか、1打席目も内容が悪くなかったなかで少しホッとして、2打席目にヒットが出ました。気楽にやることが大事なのかなと思いましたし、左投手に対しては自信を持っていたので。その結果が初安打につながりました。記念ボールは親に渡します」と振り返っていた。

残した強いインパクト


 その後も強いインパクトを残す。7日のDeNA戦(横浜)でデビュー戦から3試合連続マルチ安打。4回に相手右腕・深沢鳳介のカーブを下半身の粘りで崩されずに左前に運ぶと、6回に坂本裕哉のチェンジアップをとらえて中前打を放った。

 11日の阪神戦(バンテリン)で、3回に伊原陵人の初球に投じた直球を新設された右翼のホームランウイングに運ぶプロ初アーチ。14日の広島戦(豊橋)では、初回に森下暢仁のカーブを振り抜いて左越え適時二塁打、5回も左前適時打で今季4度目のマルチ安打。試合後のお立ち台で、「多くのファンの皆さんが名前を呼んでくれたり応援していただいているので、すごく力になっています」と感謝の思いを口にした。

 他球団のスコアラーは「長打力があるだけでなく、変化球への対応力が高くきっちりコンタクトできる。鈴木誠也(カブス)と重なります。ドラフト6位まで指名されなかったのが不思議ですね。新人王の有力候補になるでしょう」と警戒を強めている。

高校時代から名の知れた存在


 身長187センチ、体重87キロと恵まれた体格で、高校時代から名の知れた存在だった。大阪桐蔭高で2年秋からレギュラーの座をつかむと、3年の時に春夏連続で甲子園に出場。夏は四番を打ち、東海大菅生高との1回戦ではバックスクリーンに2ラン本塁打を放っている。東洋大に進学後は2年秋に東都一部リーグで打率.333をマークし、指名打者でベストナインを受賞。各校には国学院大・武内夏暉(西武)、青学大・常廣羽也斗(広島)、下村海翔(阪神)、中大・西舘勇陽(巨人)、亜大・草加勝(中日)など後にドラフト1位でプロ入りした好投手と対戦して好成績を残したことが自信につながった。

 高校3年時のドラフトでは大阪桐蔭高のチームメイトだった池田陵真(オリックス)、松浦慶斗(日本ハム、現巨人)が指名されている。東洋大でも2学年先輩の細野晴希(日本ハム)、石上泰輝(DeNA)、1学年先輩の一條力真(ロッテ)、岩崎峻典(ソフトバンク)が指名されるのを見て、「自分も絶対、プロへ行きたい。1つでも上の順位で指名されたい」とプロ入りへの気持ちを強くした。

 ドラフトのときはドラフト1位の中西聖輝、2位の櫻井頼之介の注目度が高かったが、プロは実力がすべての世界だ。6位で入団した花田が結果を残し続ければ、サクセスストーリーを切り拓ける。負傷した左膝付近の状態が気になるが、一軍の舞台で再び躍動する姿をファンは心待ちにしている。

写真=BBM
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