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斬り込む自在の野球論 川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「1週間で明暗を分けた広島と巨人」

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6回二死一、三塁で降板した菅野[左]。まだ3対3と同点だっただけに続投してほしかった/写真=小山真司


菅野の交代は「?」だね


 失敗したな……。連載1回目の大谷翔平(日本ハム)さ。締め切りの後、右足首の故障をかばった影響もあって左足を痛めたけど、いままで、そういう選手をたくさん見てきた。右、左のバランスは大事なんだよ。もしかしたらと思っていたんだ。ズバリ予言できたら連載のスタートとしては面白かったんだけどな。あとから書いても面白くないでしょ。ああ、悔しいな。

 先週もカープが目立った。対巨人3連勝で10連勝、阪神には1勝2敗だったけど若手投手が頑張っているね。加藤拓也、床田寛樹の新人2人、2年目の岡田明丈、われら鳥取の星・九里亜蓮もいる。黒田博樹の穴も、抑えの中崎翔太の離脱も関係ないね。

 これは打線のおかげ。投手と打線の関係は、密接であるべきで、打線がいいときは先制されても、いつか逆転してくれると信じてピッチャーは踏ん張れるんだ。打線の爆発で、若い投手たちがすごく楽に投げられている。

 逆に、ちょっと心配なのがジャイアンツ。5連敗もあったけど、勝敗の話じゃないんだ。心配し過ぎかもしれないけど、4月11日、対広島戦[東京ドーム]で、菅野智之をなぜあそこで代えたのかな……。

 菅野は5回まで完ぺきに抑えながら、6回に崩れて降板した。結局、広島に6点を奪われるビッグイニングになって、その裏、同点にしたのに、また勝ち越されての負け(6対9)。かなり後味が悪いよね。

 あのまま投げさせたら勝てたという意味じゃないよ。球数も125球だから、完投はほとんど不可能だった。でも俺は、あの場面、菅野で“撃沈”でもよかったと思ってる・・・

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川口和久のスクリューボール

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広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

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