
四番・平田も面白いのでは
皮肉な歌詞?
落合博満監督時代もそうだったが、いつも優勝というわけじゃないけど、Bクラスもほとんどないのが
中日だった。
それが最近はずっとBクラス。切り札とも言われた
立浪和義監督就任も、今は最下位にどっかり座っている。中日ファンだけじゃなく、「あの強かった中日はどこに行ったの?」と思っている人は多いと思う。
強かった中日の本拠地で、いつも鳴り響いていたのが「燃えよドラゴンズ」だ。すでに終盤戦ではあるが、その2022年版が発売されたという。球団ではなく、作詞作曲の山本正之さんが決めた(?)ものらしいが、来季への期待ということか、四番に
石川昂弥、あとは八番に
鵜飼航丞と故障で離脱した若手2人が入っている。
歌詞を聞いて、立浪監督も苦笑いしているかもしれない。キャンプからの流れでは、シーズン終盤の今くらいに、そうなってほしかった打線だと思うから。
今の中日は投手陣はそれなりにそろっているが、はっきり言って、打線がまったく機能していない。現時点(9月4日現在)、球団ワーストタイの24試合完封負けを喫しているが、最近の試合を見ても、一番・
岡林勇希が成長、二番・
大島洋平も安定しているものの、四番・
ビシエドが絶不調で、そこで打線が切れ、下位打線から得点の匂いがしない。試合終盤の息切れというか、追いついても追い越せない展開も多い。
前半戦は、ここまでじゃなかった。それこそ石川昴、鵜飼を我慢して使いながら打線のつながりをつくっていたが、故障者が相次ぎ、今はビシエドの不振が拍車をかけている。
土田龍空をはじめ、ファームから上がってきた選手が頑張ってはいるが、得点力という点では物足りないままだ。
どうスコアをまとめる?
立浪監督からすれば、シーズン前からコマ不足、若手育成の時期というのは覚悟していたと思うが、最下位は誤算だろう。ただし、まだ4位の
広島、5位の
巨人に3ゲーム差と僅差ではある。なんとか追いつき、追い抜けば、奇跡のCS進出の可能性だってゼロじゃない。
残り試合を考えると、このままビシエドの復調に期待する戦いではなく、テコ入れをし、来季につなげた戦いをしたいところだ。下位打線は若手に加え復帰する鵜飼のサバイバルに期待するとして、問題は四番だろう。というか、まずはビシエドを五番、六番で楽に打たせたい。
そうなると第一候補は復帰してきた
A.マルティネスになるのかもしれないが、俺は四番経験のある
平田良介に懸けてもいいんじゃないかと思っている。今季は病気の影響もあってなのか、代打での起用も多いが、彼はもともと代打タイプじゃない。4回立ってのバッターだ。以前のようにはいかないとしても、ドラマのあるベテラン選手が打つと、味方も必ず乗ってくる。
立浪監督はゴルフの名手でもある。調子が上がらない中で、どうコースを攻略し、スコアをまとめるか。強気一辺倒ではなく、その日、一番自分に合っているクラブで勝負していくはずだ。それがドライバーなのかアイアンなのか、はたまたパターなのか。最下位かCSか。勝負師・立浪の手腕に注目だ。
PROFILE 川口和久/かわぐち・かずひさ●1959年生まれ。鳥取県出身。左投両打。鳥取城北高からデュプロを経てドラフト1位で81年に広島入団。3年目の83年に先発の一角を確保し、86年からは6年連続で2ケタ勝利を挙げた。95年にFAで巨人へ移籍、98年限りで現役引退。巨人のコーチも務めた。通算成績435試合登板、139勝135敗4セーブ、防御率3.38。