週刊ベースボールONLINE

川口和久のスクリューボール

川口和久コラム「ゴルフ大会で聞いた原監督の覚悟」

 

来季、原監督はどのような戦いを見せてくれるのか


降格も立浪戦略?


 先日、三甲さんが主催する恒例のプロ野球OBゴルフ選手権に参加させてもらった。いつもは6月くらいにしていたけど、現役の監督、コーチも参加しやすいように12月にしたと言っていた。

 今回が6回目の大会で、1、2回目が巨人原辰徳監督、3回目がわれらのシノさん、篠塚和典さん、4、5回目は中村紀洋が優勝した。中村は今回も参加していたが、どうしたって、われわれウワサ好きの先輩OBの興味は、一軍コーチから二軍コーチへのシーズン途中の配置転換になる。立浪和義監督との確執とも言われたけど、本人は「そうじゃないんです。若手を育ててくれと言われ、納得してです」ときっぱり言っていた。

 このオフの中日の動きを見ると、ある意味、つじつまは合うかな。阿部寿樹京田陽太を出し、思い切った野手の世代交代を進めている。立浪監督の真意は分からないが、その第一歩が中村の二軍行きだったとしたら、かなり早い段階から動いていたことになるね。

 原監督も来ていて、久しぶりに話した。最近は球場に行っても、コロナの規制で話す機会がなかったからね。この間、鳥取の田んぼで収穫した新米を贈ったんで、「ありがとう。かあちゃんと一緒に食べた。おいしかったよ」といつもの笑顔で言ってくれた。

 野球の話もしたが、一度は今年限りで辞めようと思っていたという。2年連続V逸、しかも4位の責任の重さもあってね。ただ、球団に慰留されたこともあったけど、このチーム状態で退くのはどうかと。誰に託すとしても、ちゃんと立て直してからにしなきゃいけないと思ったと話してくれた。表情は明るかったよ。少し開き直っているようにも見えた。コーチ時代から感じていたことだけど、この人は、開き直ると強い。腹が据わる、というのかな。来年(2023年)、どんな戦いをするのか楽しみだね。

楽しみはオコエ


 とは言え、優勝は簡単じゃない。まずは若手主体の投手陣をどう使い、どう育てていくか。うまく何人か成長すれば、3年、4年と盤石の投手陣になっていくが、ダメならまた今年のようになる。裏表だけど、そのためには野手陣が得点力を上げ、投手陣が楽に投げられる展開に持っていかなきゃいけない。

 ただ、打線は現状ではコマがいるけど、岡本和真以外は年齢が高く、数年先と考えると心もとない。原監督の中では、それも自分の使命と思っているはずだ。

 個人的に期待しているのはオコエ瑠偉だ。ウエートオーバー気味にも見えるが、日本ハム清宮幸太郎の例もある。一塁手で獲ったわけじゃない。センターとして守備、走塁でもアピールしなきゃレギュラーも遠いだろう。キャンプインまでにどこまで絞り込んでくるかは楽しみだ。

 ゴルフ選手権の話に戻るが、年末年始にスカパー! と日テレGタスで放映されるから、その前に結果をしゃべらないようにときつく言われているけど、一つだけ明言しておく。たぶん、俺はほとんど映ってないだろう。ほんとボロボロでした!

PROFILE
川口和久/かわぐち・かずひさ●1959年生まれ。鳥取県出身。左投両打。鳥取城北高からデュプロを経てドラフト1位で81年に広島入団。3年目の83年に先発の一角を確保し、86年からは6年連続で2ケタ勝利を挙げた。95年にFAで巨人へ移籍、98年限りで現役引退。巨人のコーチも務めた。通算成績435試合登板、139勝135敗4セーブ、防御率3.38。
川口和久のスクリューボール

川口和久のスクリューボール

広島、巨人で活躍した川口和久氏が独自の視点でプロ野球に斬り込む連載コラム。

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング