3連覇をめざすオリックスが今年も上位で戦っている。投打ともに力を発揮し、雰囲気も明るい。チームを21年、22年とコーチ兼任投手として支えた能見篤史さん(元阪神、オリックス)は、選手たちから絶大な信頼を得てきた。能見さんはどんな場面で、どんな言葉をかけていたのか。6月に刊行された初の自著『#みんな大好き能見さんの美学』(ベースボール・マガジン社刊)より抜粋しご紹介しよう。今回は、山崎颯一郎への言葉。 能力で抑え込める、いじられキャラ

高い身体能力を生かして、勢いのある球を投じる山崎
颯一郎は、能力で抑え込んでいる代表格です。まだ配球どうこうというレベルには達していませんが、そこを意識しすぎると彼のよさが死んでしまうので、「今は真っ向勝負でいい」と伝えていました。
経験を積めば、自然と考えるようになります。まだまだこれからのピッチャー。能力だけで抑えられるのは逆にすごいことですしね。19年に右ヒジじん帯を再建するトミー・ジョン手術を受けて、ちょうどなじんでくるころなので、今後の活躍が楽しみです。
性格もよくて、チームではいじられキャラ。よく“一発芸”をやらされています。練習のアップ前なんかにみんなにあおられて毎回、同じようなことをするのですが、それがまた面白くなくて(笑)。でも、やり続けるのもすごいなと思います。
オリックスは本当に個性豊かな選手が多い。彼を見ているとそう思います。
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