何かと新戦力が話題となるのが春季キャンプ。目標は各球団とも「優勝」。そのためには必ずキーマンとなる選手が投手にも野手にもいる。そんな各チームの優勝へカギを握る選手たちは誰なのか。 投手編・二木康太 安定感を維持して“三本柱”へ

2ケタ勝利を挙げて背中のエースナンバーを、さらに輝かせたい
着実に厚みを増している。昨季は2年目左腕・
小島和哉、24歳右腕の
岩下大輝が、ともに7勝を挙げるなど若手先発陣も台頭。
石川歩、
美馬学の“二本柱”を形成するベテランだけでないことを証明したが、自己最多の9勝を挙げた背番号18も忘れてはならない。
昨季は開幕先発ローテ入りを果たすも、開幕直後は精彩を欠き二軍落ち。再調整を課せられた。ただ、8月に復帰後は4試合連続無四球と安定感が増し、先発ローテを最後まで死守。特に宿敵・
ソフトバンクを相手に4試合で3勝負けなしと“キラーぶり”を発揮し、美馬の10勝に次ぐチーム2位タイの9勝と背中のエースナンバーに恥じぬ成績を残した。それでも満足感はない。「1カ月間いない時期があって悔しい思いも強い」と、シーズン序盤の降格を悔いる。それだけに今季はフル稼働を誓い、自主トレから直球の質の向上に着手。「自分は先発なので1、2球だけ速くしても仕方ない。マックスよりも平均を上げていきたい」。
昨季以上の安定感を見せ、石川、美馬との先発三本柱の形成へ。今季は自身初となる2ケタ10勝を目指し、強固な先発ローテの一角を担う。
■2020年成績■ 15試合9勝3敗0S0H防御率3.40 ■2021年期待数字■ 10勝以上 打者編・レアード 主砲復活で打線に破壊力を

今季は何度、スシを握るか。主砲の復活で打線に厚みを与えたい
その存在がもたらす影響は大きい。昨季のチーム打率は12球団ワーストの.235。四球を奪うつなぎの意識で効率良く得点を重ね1つの攻撃の在り方を示したが、そこに“強打”が加われば怖さが増すのは間違いない。それだけに、復活が待たれるのが
レアードだ。
昨季は開幕直後の9試合で5本塁打とアーチを量産も、8月に急性腰痛を発症して帰国し、そのままシーズンを終えた。主砲は今季の復活を期して昨年10月に椎間板ヘルニアの手術を受け、万全の状態だ。1月19日に来日済みだが2週間の隔離期間が必要なため、キャンプは第2クールから合流の見込みも、実績十分の助っ人は焦る必要はないだろう。
開幕に照準を合わせつつ、来日6年間で通算169本塁打と近づく節目の数字も意識。最大の目標、優勝に加え「個人的には200本塁打を目指して日々、ベストを尽くしてプレーをする」とコメントしている。
背番号54が復活すれば
安田尚憲との三塁手争いも激しくなり、自ずとチーム力は向上していく。節目の数字まで残り31。おなじみの“スシパフォーマンス”が数多く見られれば、打線の脅威は増しているはずだ。
■2020年成績■ 39試合31安6本15点0盗率.233 ■2021年期待数字■ 31本塁打以上