何かと新戦力が話題となるのが春季キャンプ。目標は各球団とも「優勝」。そのためには必ずキーマンとなる選手が投手にも野手にもいる。そんな各チームの優勝へカギを握る選手たちは誰なのか。 投手編・栗林良吏 新人ながら抑え候補に浮上?

栗林の起用法は先発か?リリーフか?
通算チーム最多勝の
北別府学氏と、通算チーム最多セーブの
永川勝浩現コーチが着けた背番号20を受け継ぐと決まったとき、ルーキーは、「僕もチームで一番の成績を残して引退したい。(1年目は)先発なら10勝、中継ぎなら最優秀中継ぎのタイトルを獲(と)りたい」と語った。
キャンプはもちろん一軍帯同スタート。「大きく育てられたら。森下(
森下暢仁)と競わせたい」(
佐々岡真司監督)と、チームはまずは先発としての適性を試していく方針のようだが、リリーフでの起用も可能性が消されているわけではない。
そのリリーフ案を浮上させるのが、ここへきてのチーム事情だ。抑えの
フランスアがキャンプ前に新型コロナウイルス陽性となり、来日にはこぎつけたが調整遅れの可能性も。新外国人の
バードもキャンプインからの合流は不可能。リリーフ陣の頭数にはまったくメドが立っていないためだ。
「投げっぷりの良さがウリ」と自ら語る栗林の闘志あふれる投球スタイルは抑え向きにも映る。自身、ルーキー年から抑えを任され、意気に感じて投げて17セーブをマークした経験を持つ佐々岡真司監督がどう判断を下すかは見ものだ。
■新入団■ ■2021年期待数字■ 10勝or50登板 打者編・クロン 火を噴くか「誠也の後」の大砲

3A時代と同様の長打力を発揮できるか[代表撮影]
常に打線のカギとなるのは、「
鈴木誠也の後」だ。ここの打者がしっかりしていれば、主砲が勝負を避けられるケースが減り、また勝負を避けられた場合もある程度の得点力がキープできる。
そこに座るためにやってきたのが、新外国人の
ケビン・クロン。2019年には38本塁打し、3Aパシフィック・コースト・リーグの本塁打王になったことがある大砲だ。
昨季の打線は、チーム打率はリーグ2位だったが、一発長打の迫力はやや欠いていた。本塁打数はリーグ4位タイ。15本以上打ったのは鈴木誠也のみだった。もし、クロンが3Aで見せた長打力を日本でも発揮できれば、得点力は大きくアップする。
手続きが早く進んだこともあるが、コロナ禍で多くの新外国人が来日に手間取る中、1月3日に来日し、キャンプ初日から参加。予想以上に柔らかな打撃を見せた。「打線の中軸で打点を稼げる選手になりたい」とヤル気十分の助っ人に、期待は膨らむ。
ポジションは主にファーストで、まずは
松山竜平とのポジション争いになるが、状況次第では松山の外野起用プランも。今季の打線は、この助っ人次第と言っていいだろう。
■2020年成績■ 8試合0安打0本0打点0盗塁 打率.000(MLB) ■2021年期待数字■ 30本塁打