
四番として圧倒的な存在感を示した王貞治。打席での集中力はすさまじかった
四番打者の条件
両リーグともに激しい首位争いが繰り広げられている。セ・リーグは
阪神、
巨人、
ヤクルトの3球団、パ・リーグは
ロッテ、
オリックス、
楽天、
ソフトバンクの4球団に優勝が絞られたと言っていいだろう。この中からどのチームが脱落し、逆に抜け出していくか。残り30試合近くとなれば、マラソンで言うなら35キロを過ぎたあたりだ。ここからが本当の勝負どころとなっていく。
そしてこの大事な時期を迎え、もっとも活躍が期待されるのがエースと四番だ。逆に言えば、エースと四番がしっかりと成績を残せるチームが優勝に近づくと言える。特に四番だ。打線の中心であり、毎日のように試合に出続けるわけだから、その役割は非常に大きい。今回はその四番をテーマに話を進めていこう。
まず四番に必要なものは何か。それは迫力であり、豪快さだ。威圧感と言ってもいい。投手にとって一番怖いのはホームラン。甘く入れば一発があるという打者は、それだけで怖いものだ。打席に入り、そういった重圧を投手に与えられるかどうか。ただし、そこに脆もろさ、粗さが見えては四番は務まらない。穴が多過ぎて安定感に欠けるようではなめられてしまうからだ。
そしてそれ以上に必要なのが信頼感だろう。監督をはじめ選手たちから「この選手なら何とかしてくれる」と大きな期待を抱かせる打者。「この選手で打てなければ仕方がない」と思わせるような打者が四番にふさわしい。
私が四番と聞いてすぐに思い浮かぶ打者は5人いる。右打者では・・・
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