
とてつもなく曲がった杉浦忠のカーブ。筆者が見た中で強く印象に残っている変化球だ[写真=BBM]
消える魔球
オリックスの
山本由伸が6月18日の
西武戦(ベルーナ)でノーヒットノーランを達成した。
佐々木朗希(
ロッテ)の完全試合を含め、今季4人目の偉業だ。完全試合やノーヒットノーランなど1年に一度あるかないかの記録だが、今季はまだ後半戦にも入っていないのにすでに4度なのだから驚くばかりだ。しかも終盤まで無安打が続いているというケースもかなり多い。
その理由についていろいろと語られているようだが、私に言わせれば打者がだらしないということに尽きる。もちろん投手の頑張りは褒めて然るべきだが、狭い球場に人工芝、さらに涼しいドームと打者が有利な打高投低の中、どうしてこんな現象が起きるのか。完全試合やノーヒットノーランは投手にとって勲章だが、やられたほうは屈辱でしかない。たかが1敗というのは負け犬の遠吠えだ。もっと打者に奮起してもらいたいし、主軸を任されている打者は責任を感じてもらいたい。
さて、今回は「落とす球」が特集ということで、私が対戦した変化球の使い手たちを紹介したい。今の投手たちが投げる変化球もすごいとは思うが、昔の投手もまたすごかった。まさに“魔球”と言えた。
落ちる球、すなわちフォークボールの元祖と言えば、
杉下茂さん(
中日ほか)だろう。
川上哲治(
巨人)さんとの対決が有名だが・・・
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