
7戦全勝で日本を世界一へと導いた栗山監督[写真左]。的確な采配が光った[写真=Getty Images]
世界一にこそ意味がある
ちょうど今、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の決勝が終わったところだ。日本がアメリカを3対2で下し、14年ぶりの優勝を決めた。9回表は
大谷翔平(エンゼルス)がマウンドに上がり、同僚でもあるトラウトから三振を奪って胴上げ投手となった。
大会前から日本が優勝する可能性は高いと考えていたが、勝負事は何が起こるか分からない。ましてや国際試合であり、選手の重圧も相当なものだろう。それでも
栗山英樹監督をはじめ、選手たちは油断することなく、目の前の試合を全力で勝ちにいった。
私は国際大会は内容以上に勝つことがすべてと言い続けてきた。結果的に7戦全勝だったわけだから、言うことなし。選手たちをあっぱれと褒めてやりたい。
アメリカとの決勝は僅差の展開となったが、私はまったく心配していなかった。ファンの方はヒヤヒヤだったと思うが、私はこのまま逃げ切れると思ったし、実際にそうなった。日本の投手陣は非常に素晴らしいからだ。それは試合を観ていたファンの方なら誰もが分かっただろう。ボールの威力もさることながら、制球力が抜群。慎重に際どいところを突いて四球を出すことはあっても、ストライクが入らなくなるということはなかった。そこが他国の投手陣と大きく違ったところだ。これだけの投手陣がそろっている国は、ほかにどこにもない。優勝の大きな要因と言っていいだろう。
決勝でアメリカを倒して世界一になったことは何よりの喜びだ。しかも・・・
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