
田尾[左]の5打席連続敬遠は、優勝争いにも影響した
「恋は盲目」とは劇作家のウィリアム・シェイクスピアが『ヴェニスの商人』の中で綴(つづ)った台詞(せりふ)だ。そんなシェイクスピアの粋なフレーズが頭に浮かんだのは、秋の気配漂う週末、2日続けて猛烈なバファローズ好きと一緒にプロ野球を観戦したからだった。
正直に言おう。
贔屓(ひいき)の引き倒しは勘弁してほしかった(笑)。確かに理解できなくはない。その昔、野球を観ることを仕事にする前はこんな感じだったなと懐かしく思い出した。あれは1982年のことだ。ジャイアンツとドラゴンズがデッドヒートを続けていた。ジャイアンツが全日程を終えた時点でドラゴンズの残り試合は8、マジック5。ドラゴンズはあと2つ勝てば優勝というところまでこぎつけていた。
最後の3連戦の相手は(大洋)ホエールズだった。ドラゴンズは1試合目に勝って、2試合目を落とした。勝てばドラゴンズが優勝、負ければジャイアンツが優勝となるシーズン最終戦――ところが・・・
この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。
まずは体験!登録後7日間無料
登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。
登録済みの方はこちらからログイン