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石田雄太の閃球眼

石田雄太コラム「透き通った青空に包まれたオークランド」

 

アスレチックスの本拠地、オークランド・コロシアム[写真=Getty Images]。2028年からはラスベガスに新設する球場を本拠として移転することが発表された


新球場で移転 失う地元球団


 ニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスにはMLBのチームが2つある。ロサンゼルスにはドジャースとエンゼルスが……いや、エンゼルスはアナハイムにあるのだが、『ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム』と名乗っているため、ロサンゼルスに2チームという言い方ができてしまう。

 エンゼルスがロサンゼルスにあるというなら、アスレチックスも「サンフランシスコにある」と言っていいかもしれない。アスレチックスの本拠地、オークランドはサンフランシスコの対岸にあって、ジャイアンツの球場からアスレチックスの球場まではベイブリッジを渡れば車で30分ほどの距離だ。それほどサンフランシスコに近いところで戦うアスレチックスだが、このチームが「サンフランシスコにある」という表現は聞いた記憶がない。

 オークランドに住む30年来の友人が言っていた。

「サンフランとオークランドを一緒にしないで。A’sはオークランドのものでサンフランのものじゃない。オークランドは4年前にレイダース(NFL)を失って(ラスベガスへ移転)、もうアスレチックスしかないんだから……」

 そのアスレチックスもオークランドを去ることになったのだが、まずはこのチームと街の歩みを振り返ってみよう。1958年にニューヨーク・ジャイアンツがサンフランシスコへ移転してきた10年後・・・

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石田雄太の閃球眼

石田雄太の閃球眼

ベースボールライター。1964年生まれ。名古屋市立菊里高等学校、青山学院大卒。NHKディレクターを経て独立。フリーランスの野球記者として綴った著書に『イチロー・インタビューズ激闘の軌跡2000-2019』『大谷翔平 野球翔年』『平成野球30年の30人』などがある。

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