ペナントレースはすでに4分の1を消化。各球団で新たな力が台頭している。強力打線を擁するヤクルトには、外野の1枠を手にしつつある存在がいる。入団から3年連続で開幕一軍入り。守備、走塁面の能力・評価は申し分ない。今季は打撃で目覚ましい成長を遂げ、攻守走の三拍子そろう選手へと成長中。プレーボールからゲームセットまで――。試合に出続ける日々が続く。 取材・構成=小林篤 写真=牛島寿人、BBM 
結果を残し、競争激しい外野の定位置争いを抜け出した。好調を維持することができるか
腰でボールを捕まえる
レフトへライトへセンターへ。低く鋭い打球が内野手の間を抜けていく。広大な守備範囲を誇り、強肩が武器の丸山和郁は今、バットで存在感を発揮している。開幕から守備固め、代走、代打と途中出場で9打数6安打。4月23日の広島戦(神宮)で今季初先発をつかむと、以降は毎試合スタメン表に名を連ねている(5月19日現在)。シーズン安打はすでにキャリアハイを更新。快音が止まらない。 ──4月23日から先発出場が続いています。バットで結果を残しています。
丸山 開幕当初は守備固め、代走から守備で(試合に)入ること多かったですが、打席を与えていただき、そこでなんとか結果出すことができました。スタメンで出場できているのはうれしいですね。
──打率は3割台をキープしています。ここまでの活躍は想像どおりなのか、それとも出来過ぎでしょうか。
丸山 オープン戦の中盤、ファームで打てていましたが、いざ一軍で出させてもらって、ここまで打てるとはちょっと思わなかったですね。
──昨季は106打席に立ち打率.206と結果を残せませんでした。課題はどこにありましたか。
丸山 いろいろとポイントはありますが、真っすぐに振り遅れることですね。ファウルになったり、空振りを取られることが目立ちました。それによって不利になるのが去年の大きな課題でした。
──目に見えて変わっているのは、打席での構えです。グリップの位置が胸あたりと低いですね。
丸山 無駄な力が入らないことを意識して、今の場所にバットを置いています。
──昨季よりもトップの位置が低くなっているようにも見えます。
丸山 どうなんですかね。特にテイクバックからトップまでの手の意識はしていなくて。なんとも言えないですね。足の動きで手がついてくる感覚なので。
──意識するのは手ではなく、あくまで足、下半身だと。
丸山 今は右足だったり、日によっては右腰でタイミングをしっかり取るようにしています。腰でボールを捕まえにいく。
──腰でボールを捕まえにいく?
丸山 どうしてもバッターは後手(受け手)になるため、ピッチャーの動きに合わせるのですが・・・
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