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今に燃える球人魂

ソフトバンク・栗原陵矢インタビュー 強い思いで、できることを「僕たちで何とかしたいという気持ちが、やっぱり強かった」

 

きっかけ一つで、人は変わる。自分らしい打撃を取り戻すとともに、チームのために、勝利のために。主砲の一人を欠くチームの中で、頼もしさは増すばかりだ。
取材・構成=菅原梨恵 写真=高塩隆、BBM

グラウンドで見せるさまざまな表情も、栗原の魅力の一つだ


全然ないです!


 人生、山あり谷あり。シーズンも、山あり谷あり。ただ、たくさんの経験は糧となる。今季も栗原陵矢はもがきながら、チームの主軸の一人として確かな存在感を見せている。

――シーズンも後半戦に入りました。チームの雰囲気はいかがですか。

栗原 すごくいい雰囲気でやれていると思いますよ。7月は苦しい時期もありましたけど、打線がなかなか得点をとれない中でも雰囲気自体は特に変わることもありませんでしたし。

――栗原選手自身は、前半戦を振り返って、というところでは?

栗原 山が大きいかなという感じですかね。特に開幕序盤。いいときなんてなくて、ずっとダメで。しんどかったです。

――ただ、5月は一転、月間成績は打率.373、出塁率.444、長打率.672がリーグトップ。同タイの16打点も挙げて、月間MVPを獲得する活躍でした。何が一番、変わりましたか。

栗原 やっぱり気持ちの変化が一番大きいかなと思います。打てた次の日も打てなかった次の日も、新たな気持ちで挑めたのが良かったのかなと。あとは、いろいろな先輩方のアドバイスを受けながら。いろいろな打撃を試した、というか、いろいろなことをやっていたところをシンプルな形で、もう1回“戻した”という感じですかね。

――“戻した”というのは、具体的にいつのときに?

栗原 2020年、21年の自分のイメージ。ちょっと引っ張る意識を強く持ち出した感じです。

――なぜ、過去の自分に立ち返ったのでしょうか。

栗原 いつも試合後に一緒に練習している山川(山川穂高)さん、近藤(近藤健介)さんとじっくり話せる時間があったときにもらったアドバイスが一つ、きっかけになりました。もともとの僕の良さというか、外から見えていた僕の印象、「こういうバッターだったよね」という話をしてもらったんです。打ち方ばかりにフォーカスしていたところを・・・

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