2000安打まで残り74本で迎えた2021年シーズン。西武球団初となる生え抜きの大記録へ突き進む20年目のベテラン・栗山巧の姿を追う。 ※記録は6月28日現在 2021.6.1~6.28
通算1972安打 
6月12日の中日戦[メットライフ]で通算2000試合出場を果たした[写真=川口洋邦]
食らいつくバッティング
――6月も安打を積み重ね、2000安打へは残り30本を切った。球団も栗山巧の偉業達成への道を盛り上げるべく「ONE ROAD」と題したプロジェクトを順次スタート。周囲の“熱”は上がっていくばかりだが、目の前の打席に力を注ぐだけという本人の考えは不変だ。6月4日の
巨人戦(東京ドーム)では2点ビハインドの9回表二死満塁で打席に立ち、カウント2-2から
畠世周の低めのカットボールをセンター前に同点適時打。ひと振りに懸ける強い思いがあふれ出ていた。
栗山 6月は畠君から打った同点打が印象に残っていますね。まさに食らいついて打ったという感じでしたから。バッティングにおいて、時にその姿勢は必要だなと再認識しました。こういうボールが来たら、こうタイミングを取って、こう打ちにいくと考えるのではなく、シンプルにバットに当ててヒットにする。9回二死と土壇場でしたし、“無我夢中感”は大事かな、と。集中力が高まったというより、「必死こいた」という感じでしたね。もちろん、そういった姿勢だけでペナントを戦い抜くことはできないので、バランスを取るのは難しいところですけどね。
この試合・・・
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