ルーキーイヤーの昨年は不本意なシーズンに終わった。大商大からドラフト2位で入団した左腕に球団が用意した背番号は鉄腕・岩瀬仁紀の「13」。やらなければという気持ちが空回りした感は否めない。2年目の今季はキレ味が増したスライダーを武器に、強力リリーフ陣において欠かせぬ存在となっている。 取材・構成=牧野 正 写真=榎本郁也、小山真司 繊細かつ大胆に。昨年に比べてマウンド上では自信がみなぎっている
2年目の飛躍
マウンド上から伝わってくる雰囲気は、ルーキーイヤーだった昨年と比べて明らかに違う。どこか不安気で頼りなさそうに見えた姿は消え、今は強い気持ちを持ち「打てるものなら打ってみろ」と言わんばかりに腕を振っている。昨年は12球団ルーキーの中で最速登板を果たしたものの、約1カ月後にはプロの厳しさを味わうように二軍落ち。しかし今年は開幕から頼れる中継ぎ左腕として投げ続け、チームに欠かせない大きな戦力となっている。 ──昨年に続いて今年も開幕一軍からスタートしました。2年目ということもあり、ずいぶんと落ち着いているように見えますが、いかがですか。
橋本 昨年よりは全然自信を持って投げられていると自分でも思っています。オープン戦はそれほど結果が出なかったのですが、そのまま一軍に残していただけたので、自分のできることを精いっぱいやってチームに貢献しようという気持ちは強いですね。
──ここまでの成績については、どのように感じていますか。
橋本 昨年と比べれば結果も出ていますので、この調子をどんどん続けていけたらと思っています。いいときもあれば、悪いときもまだありますが、その調子の差がなくなってきているというのは感じています。
──昨年に比べて今年の調子がよい理由を教えてください。どんな部分がよくなりましたか。
橋本 僕の場合、やはりスライダー(が武器)なので、そのスライダーでどれだけカウントが取れて、どれだけ勝負球にできるかなんです。それができるようになってきたということだと思います。これは自分にとって、一生の課題でもあると思っています。常に練習で取り組み、常に試合で出せるように努力していきたいと思っています。
──頼るべきはスライダー。橋本投手にとっての生命線となるボールを磨くということですね。
橋本 そのスライダーを、常に自信を持って投げられるようになりたいですし、そうならないとダメですからね。今年はフォームのバランス、気持ちの部分、いろいろとよくなってきて、それが自信にもつながっていると思います。
──開幕から9試合連続で無失点で自信もふくらみましたか。
橋本 結果的に0点で抑えられているという感じでしたが、自分の中では・・・
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