大卒の育成で入団し、2年目の昨季、支配下選手となった。パワフルな打撃が持ち味でチームのムードメーカーでもある。ただそれだけで満足はしていない。目指すところはもっともっと高い。 取材・構成=椎屋博幸 写真=石井愛子、BBM 
パワフルなスイングで、強烈な打球を放つ小野寺。右打ちの外野手が少ないだけに、一軍定着を狙っていく
嫌なことに目を向ける
二軍の公式戦では怖いものなし。昨季打率.315を記録し、今季も3割5分超え。しかし一軍での成績となると、なかなか結果が見えてこない。何かが違う、何かを変えなければ……。支配下になって約1年半。これから羽ばたくのではなく、今羽ばたかないと、という強い気持ちで前に進んでいる。 ──今季は開幕から一軍にいることが多いですが、自分の中で現在の立場はどういうものだと思っていますか。
小野寺 今年も自分が思い描いているような結果が出ていないのが現実です。何かを変えないといけないな、と思っています。そう考えているときに筒井(
筒井壮、外野守備走塁兼分析担当)コーチと話し合いをしました。その中で、いろいろな練習メニューを考えて取り組んでいこうということになり、それをやりながら出場機会を待っています。
──それはバッティングも含めてですか。
小野寺 もちろんバッティングもそうなのですが、まずはすべてのプレーにつながる「走る」ことを重点的に行っています。自分が嫌だなと思うことを取り組むようにしています。
──嫌なこと=走ることですか。
小野寺 そうなのですが……これまでも練習の中でランメニューはありましたし、しっかりと走っていました。でもこれはある意味、半強制的にやることなので、自発的に走るということはなく、自分で取り組む練習メニューの中には今まで入れていませんでした。そこの考え方を変えたという感じです。
──それまでは自発的に走るメニューはやったことはなかったのですね。
小野寺 10メートル、20メートルという長さはやっていました。でも今は、50メートルのダッシュのタイムを計る練習をしています。毎日試合前練習の中で5本走るのですが、自分の限界の設定タイムにしていて、毎日続けています。例えば、今日の最高タイムを記録しておき、明日はそのタイムを抜いていこう、という設定です。
──開幕からずっとその練習メニューを続けているのでしょうか。
小野寺 最近です……6月に入ってからです。試合でなかなか結果が出ないので、壮さんと話し合って、何かを変えようということになりました。その中から・・・
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