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NEW WAVE INTERVIEW 新時代の主役たち

ソフトバンク・野村勇インタビュー 勝つことに、こだわって「昨年のことは引っ張らずに。今年は今年」

 

2023年シーズンも頂点を目指して――。各球団は今、開幕に向けた準備を着々と進めている。新しい1年、チームの勢いを象徴するのが“若い力”だ。エネルギッシュな彼らにスポットライトを当てる新連載。出てこい! 新時代の主役たち! まずは、12球団屈指の選手層を誇るチームの中で虎視眈々とレギュラー奪取を狙う男の“挑戦”に迫る。
取材・構成=菅原梨恵 写真=湯浅芳昭


テーマは「コンパクトに」


 チームメートが口をそろえて、その実力を認める。野村勇はルーキーイヤーの昨季、パンチ力ある打撃で10本塁打をマーク。これは球団の新人タイ記録で、1939年の鶴岡一人に実に83年ぶりに肩を並べる快挙だった。また、俊足を生かしては10盗塁。新人の2ケタ本塁打&2ケタ盗塁は、パ・リーグでは1985年の熊野輝光(阪急)以来37年ぶりだった。しかし、どんなに実力があっても、チームで定位置は約束されていない。新シーズンを前に、自分の居場所は自分でつかむしかないのだ。

――2年目の春季キャンプ、並々ならぬ意気込みを感じます。

野村勇 今年はレギュラーで開幕スタメンから出られるように、というところを目標にしています。本当に優勝もそうなんですが、個人的にもレギュラーを獲るぞ! っていう。そのために今、キャンプでアピールしないといけないなという気持ちです。

――「レギュラー」の具体的なポジションは?

野村勇 とりあえずは内野で。その中で、まずはショートで勝負します。基本はショートで練習をしていて、ショート、サード、セカンド、このどこかで、という感じですかね。

――そうなると、強力なライバルが……。

野村勇 そうなんですよね(苦笑)。

――野村勇選手にとって、今宮健太選手の存在とは?

野村勇 守備もまだまだかなわないですし、バッティングも。僕は昨年しか見ていないんですけど、粘り強くて嫌なバッティングをされる。右方向にもキレイに打球を運んでいて、コツをつかんでいる感じがありましたよね。なかなかそこには勝てないかな……(苦笑)。ライバルなんて言えないくらい、すごいです。

――とはいえ、勝たないとレギュラーはつかめません。今宮選手にも負けていない野村勇選手の強みは何でしょうか。

野村勇 負けないところを挙げるなら、脚力と長打力。特に、長打力はポイントですね。やっぱりそこはこだわっていますし、僕の長所なので、そこをなくさないように。短所としては、簡単に三振をしてしまったり、低めの変化球を振ったりというのもあるんですけど。だからといって、改善するにあたっては、長所は絶対になくさないように取り組んでいる。

――2年目を迎えるにあたり、1年目の春季キャンプとの違いは何か感じていたりしますか。

野村勇 1年目は本当にまったく分からなかったので、気づいたらキャンプが終わっていて、という感じでした。なので・・・

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