
王さんのサインを指さす佐藤氏
ほんと幸せな男だよ
今回が最終回か……。きょうは暑いからビールでも飲みながらにしようか。仕事がある? 少しくらい大丈夫でしょ(笑)。あとで稲尾さんの焼酎も飲んでよ(『鉄腕伝説
稲尾和久』。※西鉄の大エース)。
やっぱり最後は稲尾さんの話からにしようかな。一番、お世話になった監督さんだからね。野村(
野村克也)さん(南海時代の兼任監督)にも、もちろんすごくお世話になったけど、あの人のときは、お互い現役だしね。
稲尾さんは監督らしくない監督だった。大体、コーチ時代、相談してくれた監督は、あの人だけ。「二軍に落とそうと思うけど、どうだ?」と言ってくれ、俺が「もう1回チャンスを与えてくださいよ」と言うと、「分かった、一度だけだぞ」とかね。ほかの監督は相談もしてくれない(苦笑)。「あいつ二軍に落とすぞ!」だけだった。
稲尾さんとの出会いは、前に話したけど、1本の電話からだった。俺は大洋で現役の幕を引いて、大洋の二軍監督をしてた須藤(
須藤豊)さんに、「ミチ、二軍で若いヤツ教えてくれないか」と言われたけど、「一度、ネット裏で野球を見たいんですよ」と断った。そのあと、すぐ誘ってくれたのがテレビ東京だったんだ。ちょっと遅れてテレビ朝日からも話が来て、はっきり言えば、テレ朝のほうがギャラは高かったけど、最初に誘ってくれたテレ東にした。
テレ東の人もテレ朝の話は知っていて、「なんでウチだったの?」と言うから「俺は通算88勝なんで、12チャンネルのテレ東さんを足したら100勝になるんですよ」ってね。その人、大喜びしてくれ、それからかわいがってもらった。ずいぶん食事に連れていってもらったな。
稲尾さんはテレ東の俺の番組を見ていて・・・
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