
生前の深澤さん。元ニッポン放送のアナウンサーで長嶋氏の親友でもあった
山中さんのタメ口
プロ野球の一時代を築いた選手たちから現役引退の声が相次いでいるが、引退するのは選手だけじゃない。プロ野球はたくさんの方たちに支えられている。今回のコラムは、その方たちへの感謝状にしたい。
読売
巨人軍の場内放送係の山中美和子さん。今年は、彼女にとって45年目のシーズンだった。そして10月23日に東京ドームで行われた最終戦・巨人対
ヤクルト戦でウグイス嬢を務めあげ、そのお役目から引退した。45年だよ。長いねぇ。今年、読売巨人軍がウグイス嬢を募集したのも42年ぶりだと聞いて、当然ながら、それにも驚いた。
山中さんの第一印象は「いい声をしているな」。後楽園球場の時代からずっと耳にしてきたその声を聞くと、なんだか安心したよね。現役当時、彼女と会話をした記憶はないけれど、引退してからは、俺が解説の仕事で東京ドームの食堂にいると「あら、ホリさん、久しぶり」なんて気さくに声をかけてくれるようになった。そのたびに「先輩にタメ口で話すんじゃないよ」って返したけれど、あの笑顔じゃ、分かってないな(笑)。
過去にこんなことがあった。誰とは言わないが、ある選手がアナウンスを間違えられた。よせばいいのに、その打席で打てなかったことを、そのアナウンスのせいにした。選手にしたら冗談かもしれない。だけど、間違えたほうからすれば、どう思う? 山中さんの引退に関する新聞記事を読んだ。そこには楽しい思い出話が並んでいたけれど、そんな嫌な思いにも耐えながらの年月だったんじゃないのかな。東京ドームでタメ口が聞けなくなるのも寂しいもんだ。
そしてアナウンスと言えば・・・
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