
四番の差だけではない。中継ぎ陣、捕手、選手起用……小さな差の積み重ねが巨人とヤクルトの大きな差につながっている
似た者同士なのになぜか大差がついた
セ・リーグ首位を走るヤクルトの勢いが止まらない。
本当に強いですな。交流戦でヤクルトは14勝4敗で、追いすがる2位の
阪神を蹴落として、2018年以来2度目の交流戦優勝を飾った。
リーグ戦が再開してからも、その勢いは止まらない。6月23日時点(以下同)で2位の巨人に最大10ゲームの大差をつけ、今季もリーグ連覇へ向けて早くも独走態勢に入ったと言っていい。昨年、日本一に輝いたヤクルトは、チーム力がさらに強化されたことは間違いない。とはいえ、いまのヤクルトと巨人は、本来なら似た者同士のチームなんだよ。
ヤクルトは、打線の中核に長距離砲を据えて、その前後に中距離打者を隙間なく配置している。その中でも、特に注目すべきは四番の
村上宗隆。この若き22歳の主砲は、今季68試合経過した時点で全試合に出場して23本塁打、62打点、打率.314。本塁打と打点はリーグトップで、セ・リーグ打撃部門の2冠を独り占め。さらに4本の満塁本塁打を放ち、今季も驚異的な打棒を披露している。
これだけ力が発揮できる理由の一つは、主砲の前後を固めるバッターの質が高いから。常にランナーのいる場面で村上に打席が回るから、簡単に勝負を避ければチャンスはさらに広がる。もちろん勝負すればドカンだ。打線自体に怖さがあって、その中心に主砲がいるというわけだ。
一方の巨人は
岡本和真が四番を務めるが、前後を固める
吉川尚輝、新外国人のG.
ポランコが、いまひとつ迫力不足だからねえ。マークすればいいのが岡本和だけだから、勝負するにしても際どいコースを突いていけるし、勝負自体を避けてしまっても傷口は広がらない。本当に困ったものだよ。
巨人は、交流戦が行われていた6月9日の
西武戦(ベルーナ)から、右ヒザじん帯損傷から復帰した
坂本勇人を離脱前の二番から五番に配置転換した。
広島や阪神に追い上げられ、3位転落の危機からはい上がるためには、キャプテンの坂本に奮起してもらうしかないだろうね。
そうは言ってもヤクルトと巨人の間にこれだけの大差がついた大きな理由は・・・
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