週刊ベースボールONLINE

近本光司の認知を超える

近本光司コラム 第15回 一番打者としての役割を考察「『初回に一番・近本が塁上にいる気持ち良さ』がチームにとっても快適な試合のスタートとなる」

  2

昨年、阪神打線は苦しんだ。後半戦にようやく上向きになり、リーグ2位に入った。その苦しみの中で、四番として12試合に出場。結果は悪かったが、未知の世界を経験したことで、自分がどの打順に合っていて、どういう仕事をしなければいけないのかを再認識をした2024年でもあった。
写真=BBM

プロ野球でも初の四番に座った6月1日のロッテ戦[ZOZOマリン]


経験したかった四番


 読者の皆さま、阪神ファンの皆さま、大変ご無沙汰しています。2024年は開幕戦で話をして以降、コラムを更新していませんでした。申し訳ございません。さまざまな事情がありましたが、25年は、できる限り、定期的にやっていきたいと思います。

 25年も沖永良部島での自主トレからスタートし、島民の皆さまのサポートやファンの応援などもあり、順調な仕上がりになっています。現在の取り組みについては、今後のコラムで書くことにして、今回は24年シーズンに感じたことを綴っていきたいと思います。

 開幕直後から打撃は好調でした。打撃の際にトップから打ちにいくときに両腕に力を入れずに振っていく、という形にしたことがよかったです。つまり、トップに力を入れないことで、パワーの出力調整がうまくできたのだと思います。開幕から5月末までに本塁打が一気に6本も飛び出しましたから。

 長打が出た一方で、例年以上に空振りも増えていきました。理由としては右手を上手に使うことでスイングの出力調整をしていこうという考えがありました。右手で調整をすると必然的に空振りも増えるだろうな、という予測はしていました。完璧な打撃フォームというのはないと思っているその中で、何を捨てるのかということも大事になってきますし、進化するためには新しい発想を試すことをしていこうという考えがあったんです。

 そこで、空振りをする一方で、打球は強くなるという部分を重視して打っていました。その結果が、6本の本塁打でした。自分の中では「三振も増えたけどまあまあ、そこは仕方ないか」という感じで打席に立っていましたね。

 好調な打撃が続く中・・・

この続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

まずは体験!登録後7日間無料

登録すると、2万本以上のすべての特集・インタビュー・コラムが読み放題となります。

この記事はいかがでしたか?

近本光司の認知を超える

近本光司の認知を超える

阪神・近本光司の連載コラム

関連情報

新着 野球コラム

アクセス数ランキング

注目数ランキング