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【MLB】2度の肘の手術から復帰したデグロム 7勝2敗、防御率2.24と好調

 

7勝2敗、防御率2.24と好成績を残しているデグロム。37歳という年齢と2度目のトミー・ジョン手術明けにもかかわらず、先発登板した15試合すべてでクオリティースタートを達成している。デグロムの活躍は、同じ手術明けの投手の希望の光となっている


 レンジャーズのジェイコブ・デグロムが見事な復活を遂げている。今季15試合に先発し、7勝2敗、防御率2.24である。6月20日のパイレーツ戦は6回2失点のクオリティースタートでチームを6対2の勝利に導いた。これでデグロムは、5イニング以上投げて2失点以下の登板が12試合連続である。今季のMLBで最長の記録だ。ブルース・ボウチー監督は「健康であれば、こういうことができる。この安定感は本当に驚異的。狙ったところにボールを投げられる能力がずば抜けている」と称賛した。

 デグロムは2023年6月にキャリアで2度目のトミー・ジョン手術を受けた。MLBでは2度のトミー・ジョン手術からの復帰は難しいと言われてきた。だが、デグロムはここまで好投を続けている。直球の平均速度は97.1マイル、スライダーは89.3マイルで空振り率38.6%である。

 とはいえ、18年、19年と2年連続でサイ・ヤング賞を獲得したときと同じではない。当時は圧倒的な球威で打者を抑え込んでいたが、今はそれを抑え、制球力に活路を見出し、いかに腕を健康に保つかを考えている。

「マウンドに上がって、何球も100マイルのボールを投げ続けるのは、かなりのストレスになる。そうではなく、目いっぱい投げるのは必要なときに限定し、コントロールを信じる。でもこのゲームで一番難しいのはそこ。98マイルで投げられるのに、93マイルで投げてホームランを打たれたら、後悔する。それでも自分の球を信じて、常に全力ではなくてもアウトを取れると信じなきゃいけない」

 5月26日のブルージェイズ戦はキャリアで初めての奪三振ゼロの試合だった。それでも5安打2失点でゲームをつくった。目標にしているのは、シーズンを通して投げ続けること。「とにかくできる限り多くボールを投げたい。長く離脱していたから、本当にこのゲームが恋しくなった。プレーするためにすべてを捧げてきたのに、それができない時間は不安が大きかった」と言う。9回あたりの奪三振数は8.9個、全盛時は14.3個だったが、もうそこは目指さないのである。

 ちなみにブレーブスのスペンサー・ストライダーも2度の手術から復活、ここまで7試合に登板し、2勝5敗、防御率3.89。直近の3試合はすべてクオリティースタートと安定してきた。6月14日のロッキーズ戦では13個の三振を奪っている。MLBでは1度目のトミー・ジョン手術からの復帰率は約90%だが、2度目は約65%に下がり、必ずしも元のパフォーマンスレベルに戻れないと言われてきた。トミー・ジョン手術は、上腕骨と尺骨に穴を開け、前腕や膝から採取した腱を通して損傷した靭帯を再建する。しかし2度目となると同じ場所に再び穴を開けるわけで、骨と腱が接着する部分が、初回よりも質が劣るからだ。

 しかしながら新たに登場したインターナルブレース手術では、穴を開けるのではなく、小型ねじを上腕骨と尺骨に埋め込み、テープで靭帯を固定・補強する。医療技術は確実に進化している。デグロムやストライダーがしっかり投げ続けてくれれば、同じく復帰を目指す大谷翔平にとって良いニュースだし、励まされるのである。

文=奥田秀樹 写真=Getty Images
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メジャーから発信! プロフェッショナル・アイデアの考察[文=奥田秀樹]

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