
オールスター第1戦[西宮]で全セの先発・江夏豊[阪神]は9打者連続で三振を奪った[打者は阪急・阪本敏三]
セとパの人気の格差が歴然としていた時代
新型コロナ禍前の2019年、セ・リーグ合計の観客動員数は1486万7071人だった。一方のパ・リーグ合計の観客動員数は1166万9891人である。パの観客動員数はセの約78.5%。この比率の高さに、感慨を深くする往年のパファンも多いだろう。かつてセとパには圧倒的な人気の格差があったからだ。例えば52年前の1971年、セの合計観客動員数602万1200人に対してパは259万5900人。比率は約43.1%である。人気の差は歴然としていた。
巨人戦は連日テレビで中継されるのに、パの試合はテレビではほとんど見られなかった。甲子園球場での阪神対巨人戦が超満員の一方で、わずか2キロしか離れていない阪急西宮球場では閑古鳥が鳴いていた。「同じプロ野球なのに……」とパの関係者は唇を噛んだ。
そんなかつてのパの選手たちにとって、オールスターゲームは現在のような「お祭り」ではなく、真剣勝負の場であった。パの代表監督を多く務めた南海の
鶴岡一人監督はこう言って選手たちに発破を掛けたという。「パ・リーグの試合は・・・
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