
この横浜[現DeNA]対ロッテのオープン戦は横浜スタジアムで開催予定だったが、川崎を本拠地としたチーム同士とあって場所が変更され、それが川崎球場ラストゲームとなった
設備は貧弱、トイレから異臭
ロッテのチーム名がオリオンズだった時代の末期、こんな内容の4コマ漫画が描かれた。
都会の喧騒(けんそう)に疲れた男がいた。歩き回った揚げ句、ようやく誰もいない静かな場所を見つける。置かれたベンチに寝そべっていると、頭に野球のボールがぶつかった。「誰だ、こんなところで野球をやっているのは!」。怒鳴り声を上げる男の視線の先にはロッテの選手たちの姿が。「静かな場所」とは本拠地の川崎球場だった、というのがオチである。
このように、川崎球場と言えば観客が少ないというのが一般的なイメージであった。だからこそ漫画のネタにもなったわけだが、そのイメージは、ほとんどの場合で正しかった。当時は実数発表ではなかったが、1試合あたりの観客が数百人だったことさえあったという。
なぜ観客が来なかったのか。1980年代当時、
巨人を擁するセ・リーグに比べて、パ・リーグは人気面で大きく劣った。その中でも優勝争いに絡むことが少ないロッテが、プロ野球ファンへのアピールに欠けていた事実は否めない。しかし、それだけではない。球場そのものにも問題があった。
川崎駅から徒歩15分の場所に建つ川崎球場は狭くて汚く、設備も貧弱であった。スタンドのイスは壊れてもそのまま放置され、ついにはコケが生える始末。トイレは男女共用で、異臭が漂っていたという。選手の施設も劣悪だった。ロッカーにグラブやスパイクを1週間置いておくと、湿気によりカビだらけになったと、
有藤通世(元ロッテ)は証言している。
肝心のグラウンドも問題が多かった・・・
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