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スージー鈴木の球さわぎの腰つき

スージー鈴木コラム 第73回「横浜の夜空に浮かぶ14番目の月をFが見上げた」

 

さまざまな「月齢」の物語を抱えた選手たちが競い合うから、プロ野球は楽しい[注・本文はフィクションです]


 9月7日の日曜日、横浜の夜空に光っていたのは「14番目の月」だった。厳密には月齢が「14.9」。それが「15.9」となる翌日8日が満月。その前日だから、ほぼほぼ満月ということになる。

「14番目の月」は荒井由実の曲名でもある。「つぎの夜から 欠ける満月より 14番目の月が いちばん好き」と歌われる。

 ピッチャーFは、マウンドから、大きく息を吸って、月を見上げる。

 関西では今夜、かつてFが所属していた球団が、優勝を決めるかもしれないという。しかし、そんなことは関係ない。アメリカ帰りの自分を歓迎してくれた横浜のチームのために、精一杯投げるだけだ。

 関西の球団に入団したときは鳴り物入りだった。今や国民的英雄となったOよりも騒がれ方は上だった。

 入団から3年連続2ケタ勝利。適度な荒れ球も強味として働いた。しかし・・・

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スージー鈴木のスタンド視点による文系野球エッセイ

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