
バッテリーがピッチコム、ピッチクロックの対応に苦労した今大会。投手交代を除きマウンドに行ける回数も4回と限られて意思疎通が難しかった[写真=高原由佳]
WBCの価値の向上
日本代表の投手コーチとして臨んだワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は、マイアミで行われた準々決勝でベネズエラに敗れ、ベスト8で敗退となりました。
シーズン開幕前のこの大会に合わせることは非常に難しいことでしたが、選手たちは早めに調整を進め、本当に日本代表としての覚悟を持ってやってくれました。非常に感謝しています。
今大会で感じたのは、各国の選手たちのWBCに対する意識の高まり、WBCの価値の向上と言ってもいいでしょう。かつては大会の価値があまり浸透しておらず、出たがらない選手もいましたが、今回は逆に「出たい」という意志を表明する選手が世界的に見て非常に多かった。メジャー・リーグの選手たちは保険の問題などがありますが、それでも多くの主力選手が参戦しました。そこは大きな変化を感じました。それは非常にいいことですが、そうして各国が本気で挑んできたときに、日本は今のままでは、どうしても力の差が出てしまうのではないかと今大会で感じました。
もっといい状態で大会に臨めれば違っていたのでしょうが、コンディショニングが難しい時期であることは、どこも同じ。むしろメジャーのほうが日本よりシーズンの試合数は多いですからね(苦笑)。
準々決勝が行われたローンデポ・パークはマイアミ・マー
リンズの本拠地で、コーチ部屋に昨シーズンの日程表が貼ってあったのですが、それを見ると8月なんて、試合がない日が2日しかなかった。しかも向こうは移動距離がNPBとは比べものにならないほど長く、時差もある。それを考えると圧倒的な体力の差を感じますし、どの選手もみんな、ケガをせずいい成績でシーズンを終えたいと思っている中で、それでもあの舞台、WBCに出たいという言葉は重いなと改めて感じました。
(メジャーの選手との)フィジカルの差はプレーにも出ていました。投手のパワーやスピード、打者の1球で捉えてスタンドに運んでしまうスイング。ただ、本来タイミングの外し方などは日本の投手のほうがうまいですし、投手は、いいボールを投げることが目的ではなく、打ち取るために何ができるかが勝負です。しかし今大会に関しては・・・
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