野球ができる喜びを感じた154分の熱闘

4月の熊本地震で被害を受けたHonda熊本は、日本新薬との1回戦で惜敗。6回に稲垣と長池[写真]で勝ち越すも、8回に逆転を許す。だが、東京ドームでの2時間34分は被災地に元気を送り届けた/写真=高原由佳
「地震直後はこの舞台に来られると思っていませんでした」
2年ぶり10回目となる都市対抗出場を果たしたホンダ熊本(大津町)の岡野武志監督(日大)はそう振り返った。
4月14日の熊本地震発生時、チームはJABA日市長杯を戦っていた。大会を途中棄権して、すぐに熊本へ戻ったが工場は被災。練習も休止となり、なかには車中での寝泊まりを余儀なくされる者もいた。
「選手は避難生活を送りながら個人練習をし、ボランティア活動にも参加していました。その後、練習を再開しましたが『野球をやっている場合なのか』という雰囲気もあって、選手たちはつらい思いをしたはずです。でも、会社が『こんな時だからやるんだ』と言ってくれたので、それからは野球ができる喜びを感じて、一つひとつのプレーへの取り組み方が変わり、チームの結束力も強くなっていきました」(岡野監督)
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