6月18日に東・西東京大会の組み合わせ抽選会が行われた。夏本番まで7月2日の開会式[神宮]を待つのみである。東東京第四シードの帝京高は、5年ぶりの夏の甲子園出場を目指しているが、浮沈のカギを握っているのは、プロ注目のキャッチャーだ。 取材・文=岡本朋祐、写真=BBM 
卒業後の進路は「プロ一本」に絞り込んでいる。今夏は「結果」が求められるが、それだけの準備はしてきたつもりである
覚悟を決めて「プロ一本」に照準
合宿所生活ではなく、自宅通いの帝京高野球部では、より強い自覚が求められる。平日の授業を終えて、15時過ぎから始まる練習を切り上げるのは20時ごろ。“自由”となるそれ以降の時間の使い方が「大事なんです」と語るのが、
郡拓也だ。
「家の前にある駐車場での素振りが日課です。バットを振りながら、イメージトレーニング。良いことを考えることで、技術も上がっていくと信じています」 家に戻って夕食を取ってからは、プロ野球のニュースを見ることもしばしば。体を動かすだけでは飽き足りず、頭脳を磨く、捕手らしい捕手だ。いま、最も気になるバッターは
西武・
森友哉だという。
「身長に恵まれていないのにも関わらず、鋭いスイングでパワーもある。リード面は、今年から専任になってしまいましたが、中日・谷繁監督(元信)の配球、インサイドワークを勉強していました」 そこまで白球に力を注ぐのも「プロを目指しています」と、目標が明確だからだ。大学進学や社会人野球の選択肢は一切なく、プロ志望届を提出することを決めている。つまり、ドラフト一本に照準を絞って、退路を断ったわけである。野球を始めた小学校1年時からの夢――。
家庭環境も郡の成長を後押ししたと言っていい・・・
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