藤川球児が入団会見で涙を流したことを伝え聞き、金本知憲監督はあらためて、右腕の思いの強さを実感した。 写真=内田孝治、早浪章弘 かつての守護神・藤川球児阪神復帰も特別扱いはなし!
監督自身が11月上旬に藤川の地元・高知で直接会談し「非常に燃えているものがあった」と感じ取り、再チャレンジへの情熱が獲得の決め手になった。
そして、11月24日。大阪市内で行われた会見の中で、藤川は何度も声を詰まらせ、熱い思いを語った。その会見の様子から、アニキは「グラウンドで、その思いを(プレーに)出してくれるでしょう」と、期待をさらに大きなものにした。

入団会見で阪神復帰への思いを語った藤川。優勝してファンを喜ばせるためにもう一度目いっぱい腕を振るつもりだ
かつてのような輝きを望む一方で、起用に関しては現時点でポジションを固定するつもりはない。以前の定位置だった守護神ではなく、また、先発と決めたわけでもない。フラットな状態にして春季キャンプを迎えるため「先発できるように調整しておいてくれ」と伝えたが、これは「先発を任せる」こととイ
コールではない。
一般的に、先発で調整して中継ぎに転向することは比較的やさしいが、中継ぎ、抑えとして調整して、先発に移ることは難しいとされている。指揮官は「(役割は)まだ、キャンプを見てから。先発の準備をしておけば、中継ぎでもいける。中継ぎから逆は難しい。そういう意味で、先発として準備しておいてくれと言っている」と、チームの状況、若手の成長や、ケガ人の数、そして、藤川自身の状態を見極めたうえで、最適な役割を与えるつもりだ。
メジャー・リーグに挑戦する以前の、2012年まで阪神で積み上げてきた実績は誰も文句のつけようはないのだが、それから3年が経過した。右ヒジの手術も経験するなど、メジャーで満足な成績が残せなかったかつてのストッパーを、はじめから特別扱いするつもりはない。
記者会見と同日に行われた球団納会の席上で金本監督は、来季のレギュラー確定選手を発表した。投手陣では先発ローテーション組の藤浪(晋太郎)、
メッセンジャー、能見(篤史)、岩田(稔)、さらに中継ぎの福原(忍)の名前があったが、藤川球児の名前は出てこなかった・・・
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