ソフトバンクホークスの未来を担う若鷹の1人、今宮健太選手。そんな今宮選手の魅力がたっぷり詰まった「スポーツアルバムNo.56 今宮健太」が5月28日に発売されます。その中から今宮選手の母・一子さんが語ったインタビューの一部を公開いたします。 5センチのきっかけ
明豊高校に進んでからは、健太は身長のことで相当に悩んでいました。上の兄たちが178センチ、182センチと背が高いので、健太も大きくなるだろうと親の私たちも心配していなかったんです。ところが、思うように背が伸びてくれず、高校に入ってからは周りの選手がどんどん大きくなっていく。
そういう中で、下級生のころからいろんな人たちに「今宮はもうちょっと大きければプロに行ける」と言われるようになったんです。本人もすごく悩んで、高2のときでしたかね、地元の社会人野球チームからお誘いを受けたときには、「オレは体が小さいけん、プロに行けんかもしれんし……」と、口にしたことがありました。
でも私は「そんなこと気にせんで、プロへの道を進んでほしいわ」と正直に言いました。
主人は主人で、プロ野球で活躍した選手の中でも小さい選手たちを調べてリストアップして健太に見せたり……。
それでも悩みは解消されず、悶々としていたと思いますが、そこから健太を救ってくださったのは、“流しのブルペンキャッチャー”と言われている安倍昌彦さん(スポーツライター)です。
ここからは聞いた話ですが、投手をしていた健太の球をブルペンで実際に受けてくださった安倍さんとの会話です。
「今宮クンは、身長があと何センチほしいのかな?」(安倍さん)
「5センチはほしいです」(健太)
「5センチって、実際どのくらい?」(安倍※指と指の幅で5センチの長さを健太につくらせる)
「たったそんなもんでしょ?」(安倍)
「はい」(健太)
「たかがこんなこと(5センチ)で悩むことない。今宮クンには、それ以上の素晴らしいものがあるんやから、気にする必要ない!」(安倍)
この出会いと会話以来、健太は吹っ切れたようにプロへの道を突き進んでいきました…。
2歳頃からボールとバットを持って遊んでいたエピソードや休みの日は行き先は福岡ドーム、雁ノ巣球場、バッティングセンターなど、幼少時代の貴重なエピソードも。この続きは「スポーツアルバムNo.56 今宮健太」でお読みください。 「スポーツアルバムNo.56 今宮健太」
2016年5月28日より、全国書店、公式グッズショップ「ダグアウト」にて発売
ベースボール・マガジン社
定価:1,204円+税
※Amazonに移動します
主な内容
◎ロングインタビュー「日本一の遊撃手への道」
◎背番号2の軌跡「両親や親友、コーチが語る素顔」
◎坂本勇人、今村猛、菊池雄星など12人に聞きました「今宮ってこんな人!」
◎今宮健太を知る26のキーワード
◎癒しスポット もつ鍋「田しゅう」
◎2009~2016スペシャルフォトギャラリー
◎今宮健太の野球道具
◎今宮健太名言集
◎番記者が見た今宮健太
◎応援メッセージ 松中みなみ/ハニーズ、ほか